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法事・法要

法事と法要の違いとは?法事の種類や流れもご紹介!

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法事と法要の違いイメージ1

法事は故人が亡くなった日から数えて、特定の日や決まった年の命日などに行う、故人を供養するための儀式です。
普段忙しい日々を過ごしていても、法事の際は故人をしのびつつ、故人との思い出に浸るでしょう。

ところで法事と非常によく似た言葉に「法要」もあります。
両方とも故人を供養するために行うため、意味も同じように感じられて、大した違いはないように見えるのではないでしょうか。

しかし法事と法要には、決定的な違いが存在します。
もし近いうちに法事や法要を行うのであれば、ぜひ法事や法要の違いを理解しておきたいところです。

今回は法事や法要の違いについて気になっている方や、近く法事を行ったり参列したりする方向けに、法事と法要の違いについてご紹介します。
合わせて法事の際に役立てられるように、法事の種類や1日の流れも見ていきましょう。

法事と法要の違いはどこにある?

故人を供養する行事としてよく耳にする法事と法要には、どのような違いがあるのでしょうか。
法事と法要の決定的な違いについてあらかじめ知っておくと、法事や法要を行ったり参列したりする際に役立ちます。

法要は法事で最も主要な儀式を指す

法要は、法事の中で最も主要な儀式のことです。
故人の冥福を祈ってしのぶために行われるもので、具体的には僧侶の読経と参列者全員の焼香が主な内容となっています。
なお法要の会場は、故人のご自宅や菩提寺、法要場などが一般的です。

また法要は法事の中でも一番最初に行われ、ご家庭によっては法要が終わった後にお墓参りをするケースも多いです。

法事は法要に会食を加えたもの

一方法事は法要のほかに、法要が終わった後に行う会食まで含めたものを指します。
別の言い方をすれば、会食もまた法事の一環として、故人を供養する意味で行われるものです。

このため法事の会食では、最初に乾杯ではなく音を立てない献杯を行ったり、食事中に話す内容も故人の思い出やエピソードが中心になったりします。

以上のように法事と法要の違いは、法要後の会食が含まれるかどうかという一点にあるといって良いでしょう。

法事の種類には何がある?

一言で法事といっても、その種類は四十九日法要や一周忌法要など、実にさまざまです。
法事の種類をあらかじめ知っておくと、先々大切なご家族をどのように供養していけば良いかの見通しが立てる助けとなるでしょう。

初七日法要

初七日法要は、故人が亡くなって7日目に行われるもので、法事の中で一番最初のものといえます。

加えて最近では葬儀や法事の負担をなるべく軽くするために、告別式や火葬が終わった後に行うケースも多いです。

もともと初七日法要から四十九日まで7日ごとに忌日(きにち)法要を行うのが一般的でした。
しかし現在では、初七日法要と四十九日法要以外は省略されます。

四十九日法要

四十九日法要は、故人が亡くなって49日目に行う法事です。
ほとんどの仏教宗派で四十九日は、亡くなった直後から霊となっている故人の生まれ変わり先が決まって成仏する節目とされています。

このため浄土真宗以外の仏教宗派では、四十九日を境に香典の表書きが「御霊前」から「御仏前」に変わります。

四十九日法要は、故人がなるべく成仏できるよう仏様にとりなす意味であるため、法事も葬儀並みに多くの弔問客が参列して盛大に行うのが一般的です。
なお四十九日では、故人の納骨を行われるケースも多く見られます。

初盆法要

初盆法要は、故人の四十九日が終わってから最初のお盆に行う法事です。
初盆は故人の霊にとって、初めて現世に里帰りすることであるため、普通のお盆とは異なり、盛大に法事を行うことで故人の成仏を祈ります。
なお関東では「新盆(にいぼん)」と呼ばれるのが一般的です。

百箇日法要

百箇日法要は故人が亡くなって100日目に行う法事で、「卒哭忌(そっこくき)」とも呼ばれます。
つまり没後100日の節目で、故人のご不幸を嘆き悲しむ段階に終止符を打ち、故人をしのぶ段階に移ろうという意味です。

故人を供養する意味とともに、ご遺族などが心に整理をつけて新しい日々を過ごせるように行われます。
ただし近年ではご遺族の負担を軽減するために、百箇日法要を省略する場合も多いです。

一周忌法要

一周忌法要は、故人が亡くなって丸1年の節目に行われる法事であるとともに、喪が明ける節目とされています。
同時に決まった年の命日に行われる年忌法要で一番最初のものです。

ちょうど1年という切りの良さから、四十九日並みに盛大な法事を行って故人を供養します。

最近ではご遺族の負担をなるべく軽くするために、四十九日法要の次に一周忌法要を行うところも多いです。
また一周忌をめどに納骨する方も多くいます。

三回忌法要

三回忌法要は故人が亡くなって2年の命日に行う法事です。
「三」とつく割に没後2年の命日で行うのは、一回忌を故人が実際に亡くなった日とみなすという理由によります。

三回忌法要以降は故人が亡くなってある程度の年月が経つため、参列者も故人のご遺族とご親族が中心です。
このため一周忌までに比べると、法事・法要の規模も小さくなりがちです。

七回忌法要

七回忌法要は、故人が亡くなって6年の節目に行われる法事です。
七回忌でも三回忌と同じように故人のご遺族やご親族が中心に参列するため、やはり法事・法要の規模は小さめといえます。

十三回忌法要や十七回忌法要など

七回忌より後の法事・法要は、故人が亡くなった日から数えて3と7のつく回忌の年に行われます。
ただし宗派によっては、二十三回忌と二十七回忌を二十五回忌とするなど、法事・法要をまとめて行う場合も多いです。

故人の法事・法要で先々のことが気になるのであれば、菩提寺の僧侶に前もって確認しておくと良いでしょう。

三十三回忌法要(弔い上げ)

法事の種類でも、三十三回忌は特別な意味を持つ場合が多いです。
三十三回忌は弔い上げと呼ばれる、最後の法事・法要とされるケースが多いためです。

ただし宗派によっては、三十三回忌をいったん弔い上げにしたうえで、五十回忌や百回忌を行うところもあります。

法事・法要の日程を決めるマナー

法事や法要の準備に際して、ご遺族が一番最初にやるべきことが、日程を決めることですが、決め方にはマナーがあります。
日程を決める際のマナーとは、法事・法要の日が実際の命日より後にならないようにする点です。

仏教では命日より後に法事や法要を行うことは、縁起が悪いこととされているためです。
命日より後に行うことがないように、日程は遅くとも2ヶ月前までには決めるようにするべきでしょう。

なお実際に法事・法要を行う日は、なるべく多くの方が参列できるように、土日祝日とするのがおすすめです。

法事・法要当日の流れや所要時間は?

法事・法要当日はどのような流れで進むのか、また所要時間がどのくらいなのかは気になる方も多いでしょう。
実は法要だけであればそれほど長く時間はかかりませんが、法事全体となれば1日くらい必要となります。

法要(約1時間)

法事で最も主要な儀式である法要は全体で1時間ほどで、内容も読経や焼香、施主による挨拶などが主なものです。

法要の開式・挨拶

多くの場合、法要は午前中に開式します。
開式の際は、僧侶が入場・着席した後で施主が挨拶するのが一般的です。

施主の挨拶は、参列に対するお礼と法要を始める旨に触れつつ、式を導く僧侶を紹介して読経をお願いする流れとなります。

読経と焼香

法要が始まると僧侶の読経が30分ほど続きます。
読経の間、参列者は手を合わせるなどしながら、静かにお経の文言に耳を傾けたり、故人に思いを馳せたりすると良いでしょう。

読経が終わると焼香で、所要時間は参列者の人数により左右されます。
焼香は施主・施主以外のご遺族・ご親族・故人の知人や友人の順番です。
ただし人数が少ない場合などは、施主以外は前から座っている順番に行うこともあります。

法話

焼香まで終わると、僧侶が5~10分程度の簡単な法話を行います。
内容はそれほど堅苦しいものではなく、世間のことにも触れながら簡単に仏の教えに触れられるようなものです。

ただし近年では手早く法要を行うために、法話を省略するケースも増えています。

閉式の挨拶

焼香や法話が終わると僧侶が退出して、施主が閉式の挨拶を行います。
参列への感謝を伝えるとともに、法要終了後のお墓参りや会食の案内が行われるのが、一般的な内容です。

お墓参り(約30分~1時間)

故人のお墓が法要の会場から近い場合はお墓参りが行われます。
お墓参りでも僧侶の読経や焼香が主な内容です。

ただし四十九日などのように法事で納骨を行う場合は、納骨法要や開眼法要も合わせて行います。
納骨などを行う場合は、菩提寺だけではなく石材店にも相談しておくと良いでしょう。

会食(約1~2時間)

法要やお墓参りが終わった後は、料理店などに移動して会食を行います。
会食は施主による挨拶と献杯から始まり、その後は故人の思い出話などを語らい合いながら飲んだり食べたりします。

会食の時間が終わりに近づくと、あらためて施主が参列者に挨拶し、法事に参列したことのお礼と今後の付き合いをお願いする旨を伝えます。
挨拶終了後は散会となり、法事そのものも終了です。

まとめ

今回は法事と法要の違いについて、法事の種類や法事・法要当日の流れにも触れながら見てきました。
今回の内容をまとめると、以下のポイントに示す通りとなります。
振り返りの形で一緒に見ていただければ幸いです。

  • 法事と法要は、法事は法要に会食が加わったものである一方、法要は法事の中で最も重要な儀式のことであるという点で違いがある。
  • 法事には初七日法要や四十九日法要、一周忌法要などがあり、一番最後に三十三回忌法要などで弔い上げを行う。
  • 法事・法要の日程は、命日より後にならないように余裕を持って決め、参列者が集まりやすい土日祝日がおすすめである。
  • 法事の流れは、まず法要で読経や焼香を行い、次にお墓参りや納骨、最後に会食という流れが一般的である。

法事と法要は会食があるかどうかで大きく異なるため、法事を行う場合は会食を行うことも前提に準備を進めた方が良いでしょう。

また会食は一見するとただの飲食のように見えますが、故人を供養する目的があることも踏まえておきたいところです。

法事の種類や1日の流れについても、準備の際にあらためて確認しておくと良いでしょう。
長い年月にわたって故人を供養していくのが大切であるため、今回の内容は機会を見つけて振り返っていただければ幸いです。

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