最近では終活という言葉も定着してきましたが、中でも関心の高いのが生前整理です。
昔は兄弟が多かったので、親が亡くなると、役所での手続きや遺品整理を手分けして行うことができました。
しかし、現在では核家族化が進んでいるうえ、子どもは家を出て遠方に住んでいるということも少なくありません。家族を亡くした悲しみの中、短い期間で諸々の手続きを済ませ、遺品の整理までしなければならないのです。
元気なうちに自分の身の回りを整理し、家族に負担をかけないようにしておきたいものです。
生前整理のタイミング
一般的には、定年を迎えたときとか、子どもが独立した時など、人生の節目を機に始める人が多いようです。年齢的には60歳前後が多いと言われます。ライフスタイルが大きく変わるのに合わせ、必要なものと必要のないものを整理して新しい生活をスタートすることができます。
自分の人生を振り返る意味で生前整理を行い、これからの人生をどう生きるかを考えるきっかけにする方も多いようです。
また、遺言書や遺書の作成を考えているのであれば、同時に始めるのもよいでしょう。そんなに資産などないと思っている人でも、骨董品や美術品に意外な高値がつくこともあります。相続に関わるような資産価値のあるものがないか、きちんと整理しておくのも大切なことです。
資産価値のあるものがない場合でも、荷物が大量にある場合は整理し、不要なものは処分する人が多いようです。
早いうちに始めるほうがよい
とはいえ、40代・50代から始めても早すぎるということはありません。むしろ、年齢にこだわらず、早いうちに生前整理を始めることには大きなメリットがあります。
不用品の整理には気力と体力が必要です。足腰のしっかりした元気なうちに手を付けておくにこしたことはありません。また、タイムリミットがあるわけでもないので、自分のペースで作業を進めることができます。
足腰が弱ったり、病気で身動きが取れなくなったりすると、整理する余裕がなくなってしまうということもあります。
どの年代で始めるにせよ、より早く始めたほうが負担を軽減する結果になります。年齢に関係なく、「始めよう!」と思った時が生前整理を始めるタイミングといえるでしょう。
業者に依頼する方法も
とはいえ、ある程度の年齢になるとなかなか体も動かず、一人で整理するのは難しいということもあります。
家族に手伝わせるのは気が引けるという方もいますし、遠方に住んでいるので時間をとってもらうことができないということも少なくないでしょう。
そういった場合、遺品整理や生前整理の専門業者に依頼するという方法があります。使えるもののリサイクルや不用品の処分も一括で行える業者もありますので、非常に便利です。
プロなので仕事が早く、物を選別して捨てる苦痛がないのもメリットでしょう。
生前整理はなるべく早く、「やろう!」と思った時がそのタイミングです。