終活の一環として、断捨離を取り入れようとしている方も多いのではないでしょうか。断捨離は、遺品整理をする家族の負担を少なくできますし、今後の人生を見つめ直すきっかけにもなりますのでやらない手はないでしょう。
今回は、断捨離の中でも多くの人が苦戦する、書類の断捨離についてやり方をご紹介していきます。あらかじめポイントを押さえておくことで、作業もスムーズに進められますよ。ぜひ参考にしてみてください。
そもそも断捨離のメリットとは
断捨離をすると、管理する物の量が格段に減ります。そのため、これまでその管理に使われていた時間や必要なものを探していた時間が浮くというメリットがあります。また、物が減った分、よせる手間が省けて掃除がとても楽になります。
中でも一番大きなメリットは、スッキリした気持ちでその後の生活が送れることではないでしょうか。断捨離を行い、管理しやすい家づくりができるとストレスも減り、毎日が暮らしやすくなります。
書類を断捨離する際の事前準備
実際に断捨離を進めるにあたって、事前に準備するべきものやことをチェックしていきましょう。
断捨離を行うための時間
意外に見落としがちですが、断捨離はある程度まとまった時間が必要です。スケジュールを確認して、断捨離を行う予定を決めてしまいましょう。
「まとまった時間ができた時にやる」では、いつまでたっても片付けられない可能性があります。後回しにしてしまわないよう、時間をあらかじめ確保しておきましょう。
不用品を捨てるゴミ袋
書類といっても不要なものを全て捨てるとなると、それなりの量が出てきます。ゴミ袋を切らしていないか、十分な量があるかを確認しましょう。
作業スペースの確保
書類の断捨離をし始める時には、まず書類を一ヶ所に全て集める作業があります。仕分け作業のスペースも合わせて考えると、それなりの広さが必要です。作業している途中に作業の手が止まることがないよう、集中できる場所を選び、十分な作業スペースを確保しましょう。
個人情報の書類を処分する道具
個人情報が記載された多くの書類を処分する必要が出てきます。そのまま捨てるのは危険ですので、シュレッダーや情報を見えなくするハンコなど、処分に必要な道具は用意しておきましょう。
書類を断捨離する順番と流れ
断捨離は、家中をスッキリ片付ける方法です。そのため、基本的に片付けるものは書類だけではありません。家全体を断捨離する場合には、どの段階で書類の片付けに取りかかるのでしょうか。また、書類はどのような流れで片付けていくのでしょうか。順に確認していきましょう。
家中の断捨離において書類の順番は
書類の断捨離は、全体の中でどの段階で行うべきなのでしょうか。断捨離の順番は以下の通りです。
- 明らかなゴミを捨てる
- 家電や家具など大きな不用品を処分する
- 衣類を仕分ける
- 書籍を仕分ける
- 小物を仕分ける
- 書類を仕分ける
- 思い出の品を仕分ける
書類の断捨離の順番は、4番目ということになりますね。ゴミを捨て、大きなものを処分した後に衣類を片付け、ようやく書類の断捨離となります。この段階まで断捨離が進んでいれば、片付けている実感や達成感があり、書類の整理も比較的に進めやすくなっているはずです。
断捨離は基本的に、気づいたところから手をつけても構いませんが、いきなり負担の大きいものから手をつけると挫折しやすくなります。初心者の方はこのようなやりやすい順番で進めると良いでしょう。
書類の断捨離の大まかな流れ
- 家中の書類をすべて一か所に集める
- 一定の基準で書類を仕分ける
- 保管方法を決めて収納する
簡単に言えば、書類を集めて、仕分けて、収納するという3段階です。この中で意外と重要なのが、書類を一か所にすべて集めることです。
書類がソファの上や本棚、書斎や台所などいろいろなところに保管されていませんか。その全量を把握しておくことで、後の管理が楽になります。また、その場所ごとで仕分けるより、一気に仕分けてしまった方が圧倒的に楽です。
一部の書類を「あとでやろう」と後回しにしてしまいがちですが、思い出す限りの書類は一気に片付けてしまいましょう。
書類を仕分ける3つの基準
書類を仕分ける際には以下の3つの基準で行いましょう。
- 現在使っているもの
- ある期間まで保管するもの
- 手元に残しておくべきもの
これらに該当しないものは、処分する書類となります。
現在使っているもの
習い事のスケジュール表など生活の中で日々使用する書類は、使用頻度の高い枠として仕分けましょう。お子さんがいる方は学校からのお便りや年間行事表、PTAの書類などもこちらに該当します。使用頻度の高いものはすぐ見返せるものとして、現在使っているもの枠に仕分けましょう。
ある期間まで保管するもの
給料明細や家電の保証書、医療費や税金の領収書はある期間までは保管すべき書類です。使用頻度は高くないですが、一定期間ごとに見直し、期限が切れたものや必要がなくなったものは処分する必要がある書類です。
手元に残しておくべきもの
土地や家のローン・賃貸などの契約関係の書類や、年金や保険などの金融関係の書類、その他サービスの契約書類、マイナンバーの通知書類がこれにあたります。こういった重要な書類は使用する頻度は低いですが、処分してはいけません。手元に残しておくべき書類として保管しておきましょう。
他に残すべき書類としては、ゴミの分別についての資料や災害についてのガイドマップもあります。これらは確認したいときにすぐ取り出せるように、重要書類とは別に残しておきます。
仕分ける際の注意点
実際に仕分け作業をしていると、判断に迷うこともあるかと思います。そんな場合に備えて、注意点をおさえておきましょう。
迷って仕分けられない場合は保留枠を設ける
どうしても判断に迷うものもあると思います。そんな時には、作業の手を中断してしまわないよう、保留枠を設けてその枠にどんどん入れていきましょう。この書類は捨てていいものなのか迷うもの、一人で判断できないものは、保留枠を活用しましょう。
写真などの思い出の品は別枠にする
書類を整理していると写真、手紙、手帳などの思い出の品が出てくることがあります。これらは書類としてではなく、思い出の品として後日仕分けましょう。断捨離の中でも思い出の品は難易度が高めです。書類と同時に仕分けようと思うと大変なため、後日にまわしましょう。
仕分けは家族のことも考えて行う
通常の断捨離は、今の自分に必要かどうかという基準のみで仕分けます。ですが、生前整理の意味もあるのであれば、自分だけではなく家族のことも考慮する必要があります。自分自身が把握しているから不要と思っていても、家族のために残しておくべき書類もあるためです。
家族へ向けたエンディングノートや遺言書の作成も考えている方は、その際に必要な書類をあらかじめ把握し、それらの書類は処分しないようにしましょう。
個人情報の書類はそのまま捨てない
処分すると判断した書類も何も確認せず、そのまま捨ててはいけません。個人情報が書かれているか否かでさらに仕分けましょう。個人情報がなければそのまま処分し、個人情報が書かれているものはシュレッダーや情報を隠すハンコなどで対策をしてから捨てましょう。
残した書類の保管方法
仕分けた後は、書類を取り出しやすいように整理して保管します。整理の仕方と管理方法まで習得できれば、書類の断捨離は完璧です。
ファイリングする
処分せずに手元に残った書類は、取り出しやすいようにファイルで保管しましょう。その際は、項目別にファイルを分けると取り出しやすく便利です。頻度別に分けたい方は、使用頻度の高い・中くらい・低いで分類し、ジャンル別に分けたい方は、子ども関連・お金関連・生活関連などに分類しましょう。
いずれの場合もわかりやすくするため、背表紙に項目を記入したり、シールを貼ると良いです。家族にもわかりやすく、管理がしやすくなります。
保管場所を工夫する
ファイルに入れた書類は、取り出しやすい場所に保管するのがおすすめです。家族も一緒に管理したい使用頻度の高いものは、リビングの棚や引き出しで管理しましょう。ただし、保険や年金などの個人情報が含まれるものは、書斎や寝室など来客の目につかない場所に保管しましょう。
これから書類を溜め込まないために
断捨離で書類の量を減らしても、投函されるハガキや資料、お便りなどで日々書類は増えていきます。減らす作業だけではなく、今後どのように管理していくかを考えることも大切です。
あるべき場所にすぐしまう
投函される書類はポストから取り出して、とりあえず適当な場所に置いておくケースが多いと思います。ですが、それではまた書類が溜まってしまう一方です。一度ポストから取り出した書類は、手を離さずにそのまま処理してしまいましょう。
必要がないとすぐ判断できるものはゴミ箱へ捨て、とっておくものはファイルのしかるべき場所にしまいましょう。どうしても後回しにしてしまう方は、書類の一時保管場所を設けるのも良いかもしれません。
一定期間ごとに見直す機会を作る
書類は載っている情報に価値がありますので、時間が経って古くなった書類はどんどん不要になっていきます。ある期間まで保管する書類ももちろんですが、使用頻度のあまり高くないものも定期的に見直し、不要なものがないか確認しましょう。
まとめ
書類の断捨離について、事前準備から仕分け、その後の管理方法までご紹介しました。これで書類の断捨離もスムーズに進められることと思います。
断捨離は実際にやってみると、達成感やすっきり感がとても気持ちよく感じられます。その後の生活も心地よくなりますので、ぜひ実践してみてくださいね。