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葬儀

喪主は誰がする?喪主の決め方とやりたくないときの対処法

投稿日:2018年12月21日 更新日:

喪主は誰がする?のイメージ1

故人が亡くなると、次にしなければならないのが葬儀ですが、葬儀を執り行うには喪主を決めなければなりません。

喪主は遺族の代表者であって、葬儀の責任者、監督の役目もあります。

喪主は、葬儀を執りまとめたり、僧侶や参列者への応対などさまざまなことをしなければなりません。

葬儀の責任者的立場である喪主を経験した人は少なく、喪主になりたくない人もいるのではないでしょうか。

この記事では、喪主とは、喪主をどのように決めるのか、喪主をやりたくないときの対処法など、喪主についてみていきます。

■喪主とは

喪主とは葬儀の主宰者のことで、誰が喪主を務めなければならいのかという決まりは特にありません。

男性、女性という決まりもないので、世帯主が亡くなったときはその配偶者が喪主になることが多く、世帯主以外の人が亡くなった場合は、世帯主が喪主になったり、子どもがなったりするのが一般的です。

とはいえ葬儀をするときは、遺族の代表として必ず誰かが喪主にならなければならないので、家族で誰が喪主になるのかはよく話し合うことが大切です。

■喪主はどのように決める?

喪主を子どもが務める場合は故人の後継者で、喪主と故人の関係から考えると後を引き継ぐ長男が務めることが古くからの慣習で一般的でした。

しかし、後を引き継ぐ後継者がいない、配偶者がいない、子どもが全員女性ということもあります。
では、そのようなときはどのようにして喪主を決めればいいのか悩んでしまうのではないでしょうか。

ここからは、具体的にどのように喪主を決めていくのかみていきましょう。

・喪主と故人との関係が重要

喪主を決めるときに重要なことは、故人との関係です。

喪主は遺族を代表者であり、葬儀の責任者でもあるので、故人との関係性はとても大切です。

人が亡くなった場合は葬儀だけではなく、故人の遺産の相続などの金銭の問題が絡んできますので、相続人になる方の中から決めるのがベストではないでしょうか。
喪主になりたくないという理由から、近所の知り合いや故人の親しかった友人など、他人が喪主になることは避けるようにしてください。

では、具体的には誰が喪主になるのか、喪主になる続柄とその優先順位についてみていきます。

・喪主になる続柄と優先順位

喪主になる続柄は、血縁関係が近い順から決めていくことになりますが、喪主になる優先順位が最も高いのは故人の配偶者です。

ただ、配偶者が高齢であったり、病気を患っているなど、喪主を務めることができないこともあります。
そのような場合は、配偶者を除いて血縁関係が近い順から決めていくことになります。

まずは、長男、次男(もしくは三男)、次に長女、次女(もしくは三女)、故人の両親、故人の兄弟姉妹という順番で決めていきます。

また、遺言書や終活ノートに喪主が指名されていることがあります。

例えば、故人の孫や故人の長女の夫などを指名していることもあり、そのようなときは、故人の遺志を尊重させながら喪主を決めることになります。

・複数の喪主

喪主は遺族の代表者、葬儀の責任者として葬儀を執り仕切っていくのですが、中にはそういったことが苦手な人もいます。

喪主は葬儀の最終決定をする立場なのでできれば一人が望ましいですが、どうしても一人が難しい場合は喪主を複数人ですることもできます。
特に大勢が参列する葬儀などは喪主が複数いることで、喪主一人あたりの負担を軽減できることにも繋がります。

・配偶者や血縁者がいない場合

基本的に他人が喪主になるのは避けるべきですが、故人に配偶者や血縁者がいないという場合は、話は変わってきます。

故人に配偶者や血縁者が全くいない場合は、友人や知人、入所していた介護施設の代表者などの他人が喪主をすることもあります。

ただし、このような場合では、喪主と呼ぶのではなく、「友人代表」、「世話人代表」と呼ばれるが一般的です。

■喪主の役目

喪主は遺族の代表者であり、葬儀の主宰者でもあるので、葬儀に関することを最終的に決めていく立場であり、葬儀全体を監督する立場でもあります。

喪主の役目は、どこの葬儀社で葬儀を行うのか、どれくらいの規模にするのか、予算はどれくらいにするのか、菩提寺や参列者への連絡、参列者の応対やあいさつなどさまざまなことをしなければなりません。

ここから、具体的に喪主はどのような役目があるのかをみていきます。

・葬儀社選び

葬儀を行うには、まずはどこの葬儀社で行うかを決める必要があります。

病院で亡くなった場合は、病院が葬儀社を紹介してくれることがありますが、紹介してくれる葬儀社は一般の葬儀社に比べて費用が高くなることがあります。

葬儀にどれくらいの参列者を呼ぶのかによって会場の大きさが変わり、参列する方が車で来られるのか電車で来られるのかなど、参列する方にも配慮しながら、葬儀にかけられる予算とも相談しながら葬儀社を決めるようにしてください。

また、知り合いなどに葬儀をして良かった葬儀社を紹介してもらうのもいいでしょう。

・寺院や参列者への連絡

葬儀をする葬儀社が決まれば、菩提寺の寺院に連絡を入れて葬儀の日程を調整する必要があります。

もし、普段からお付き合いをしている菩提寺や寺院がないときは、葬儀社に相談すると紹介をしてくれることもあります。

菩提寺や寺院との日程調整が終わると、次は参列していただける方々に連絡を取ります。

・喪主のあいさつ

葬儀では、喪主があいさつをする機会が何度かあります。

ここでは、喪主が最低限あいさつをしなければならないシーンを3つに絞って、挨拶例を交えながら、喪主がするあいさつについてみていきます。

告別式が始まる前に僧侶にするあいさつ

告別式が始まる前には、僧侶控室に出向き、僧侶にあいさつをするようにしてください。

僧侶に対してのあいさつは堅苦しい言葉は使わず、「本日はよろしくお願いします。」とだけ伝え、手短にあいさつをする程度で大丈夫です。

もし、菩提寺の寺院と以前からおつきあいがある場合は、後日にお礼のあいさつに伺えば良いです。

出棺する前にするあいさつ

出棺前にするあいさつでは、お礼の気持ちを伝えることが基本になります。

忙しい中、葬儀に参列していただいたことへのお礼と故人が生前にお世話になったことへのお礼の気持ちを一番に伝え、故人の様子や人柄、今後についてあいさつをするようにしてください。

出棺前にするあいさつの時間は、聞く人の集中力が切れない1~3分程度で、長すぎず短すぎずを意識して話すのがよいとされています。

出棺する前のあいさつの内容を要約すると、

1.参列者に対してお礼の言葉
2.死因などを簡単に説明する
3.故人の生前の様子や人柄などを話す
4.今後の決意などを表明する

の4つになります。

では、わかりやすくあいさつ例文をご紹介します。
以下の例文は、夫が亡くなった場合を想定しています。

【あいさつ例文】
本日はお忙しいところ、夫○○(故人〇〇)の葬儀にご会葬くださり誠にありがとうございます。
皆様から心のこもったお別れの挨拶を賜り、故人もさぞかし喜んでいると存じます。かねてより患っておりました心臓病の悪化により、3ヶ月程前より入院をしておりましたが、治療の甲斐なく〇月〇日、家族の見守るなか静かに旅立ちました。
享年○○歳でございました。夫(故人〇〇)は大学を卒業後に入社した□□株式会社にて営業職一筋に邁進してきました。
夫は仕事一筋の人でしたが、家族思いで、定年後はよく娘夫婦と共に旅行に連れて行ってくれました。
もう夫に会えないかと思うと胸が詰まる思いですが、夫にしてみればやっと長く苦しい闘病生活から解放され、ほっとしている事でしょう。

最後になりましたが、生前賜りましたご厚情に、深く感謝申し上げてご挨拶とさせていただきます。

初七日法要後の精進落としでするあいさつ

葬儀が終わり、火葬も無事に終わって葬儀場に戻ってくると、その後に初七日法要をその日に済ませることが多くなっています。

初七日法要が終わると、精進落としといって、参列者に料理を振舞います。
精進落としとは、亡くなってから七日間は精進料理を食べたという習わしからきているものです。
初七日法要を済ませ、忌明けの食事という意味があります。

精進落としで始めにするあいさつは、葬儀が無事に終えることができたことへのお礼を伝えることで、精進落としが終わるときにはお開きのあいさつをします。

【精進落とし~はじまりのあいさつ例文】本日はお忙しいところ、誠にありがとうございました。
皆様のお力添えにより夫○○(故人〇〇)の初七日法要を無事に終えることができました。改めてお礼申し上げます。
ささやかではございますが、精進落としの料理を用意いたしましたので、お時間の許す限り、おくつろぎいただきください。
本日は誠にありがとうございました。
【精進落とし~お開きのあいさつ例文】
本日は、亡き夫○○(故人〇〇)のためにお心遣いをいただき誠にありがとうございました。
まだ、ゆっくりとしていただきたいところではありますが、お時間となりましたので、この辺りでお開きさせていただきたいと思います。
何かとゆき届かないところがありましたことをお詫び申し上げます。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。
本日は最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。

あいさつで使ってはいけない言葉

葬儀でするあいさつでは使っていけない言葉があります。

「重ね言葉」や「死や不吉を連想する言葉」は、葬儀のあいさつでは使わないようにしてください。

重ね言葉は、同じ言葉を繰り返し使う言葉で、「重ね重ね」や「しばしば」、「たびたび」や「いよいよ」という言葉があります。

死や不吉を連想する言葉は、「4(死)」や「9(苦)」という数字は死を連想し、「消える」や「落ちる」という言葉は不吉を連想します。

ここで紹介した以外にも使ってはいけない言葉はありますので、あいさつの下書きができたら葬儀社の方に下書きを確認してもらうと安心できます。

■喪主をやりたくないときの対処法

喪主は性別を問わず誰がなっても問題はありませんが、故人との関係に問題がある、あがり症、葬儀代を払いたくないなどの理由から喪主をやりたくないことがあります。

そのようなときに対処する方法をここからはみていきます。

・故人との関係の問題

喪主をやりたくないときの理由の一つに、故人との関係に問題があることがあります。

故人が離婚した親、疎遠の叔父や叔母など、故人と間に確執が生じている場合は、喪主どころか葬儀にも参列したくないという心理状態にあるかもしれません。

しかし、自分が故人の長男であったり、数少ない血縁者の一人だと、喪主を務める可能性は高まります。

そのようなときは、喪主を複数でするか、どうしてもやりたくないときは故人と関係がある自分以外の血縁者にお願いをするようにしてください。

・あがり症

喪主をやりたくないときの理由の一つに、あがり症だということがあります。

あがり症とは、人前に出ると極度の緊張にさいなまれたりすることで、対人恐怖症とも言われていて、赤面症や表情恐怖症、視線恐怖症や多汗症などの症状があります。

このような症状があると、あいさつなどをしなければならない喪主の務めを果たすことができない可能性があります。

そのような場合も、喪主を複数でするか、どうしてもやりたくないときは故人と関係がある自分以外の血縁者にお願いをするようにしてください。

・葬儀代を払いたくない

喪主をやりたくないときの理由の一つに、葬儀代を払いたくない、葬儀代を抑えたいということがあります。

お通夜、告別式という流れの一般的なお葬式には、高額な費用がかかります。

葬儀の費用をまったくかけないということは難しいですが、費用を抑えることはできます。

近年では、葬儀を行なわない火葬式(直葬とも言われる)をする方が多くなっていて、火葬式を中心に請け負う葬儀社もあります。

火葬式のメリットは、葬儀にかける費用を抑えられることと、家族やごく近しい親族だけで気兼ねすることなく葬儀が行えることです。

■まとめ

ここまで、喪主とは、喪主をどのように決めるのか、喪主をやりたくないときの対処法など、喪主についてみてきました。

故人がなくなってから慌てて喪主を誰にするのかということでトラブルになることは、故人も決して望んではいません。

きたるべき場合のことを考えて、前もって喪主について家族や親族で話し合っておくことをおすすめします。

事前に喪主について話し合うことで、亡くなった後の葬儀や法要などもスムーズに進めることができます。

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