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仏壇

仏壇の価格相場はいくら?値段を決める要素と安く買う方法

投稿日:2018年12月17日 更新日:

仏壇の価格イメージ1

仏壇と一口に言っても、実はさまざまな種類があり、価格も種類に応じて様々だということをご存知でしたか?
さらには仏教の宗派によっても決められた仏壇の種類もあるのです。

そこでここでは、仏壇購入時の必須知識として、仏壇の種類と価格、そして宗派別にどの種類を選んだらよいのかということについて解説します。

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仏壇とは何か

そもそも仏壇とは何なのでしょうか。

仏壇というものの意味合いには2つあります。
1つは「自宅に置くための小さなお寺であって、家にいても仏をお参りできるもの」、2つ目は「先祖の霊魂の住まう家」です、

「仏」の「壇」というからには基本は仏教の信仰に根差しているのが仏壇ですが、実は西暦538年に仏教が日本に伝来する前から、仏壇の意味的な背景である風習は日本にありました。
それは「魂棚」というもので、先祖の霊を祀る祖霊信仰のための棚です。
この魂棚というものと、伝来した仏教の教義が融合して仏壇が作られ、祀られるようになったのです。

種類別!仏壇一式の価格の相場

では仏壇にはどのような種類があるのでしょか。

金仏壇

1つは「金仏壇」というものです。

金仏壇とは、仏教の宗派の本山寺院の形を模したものです。
したがって、宗派の本山寺院の形によって仏壇の形も変わります。

金仏壇には金箔が張りめぐらされ、非常に豪華で荘重です。
細部の装飾にも蒔絵、彫刻、錺金具などが施され、まさに日本の伝統工芸が集約という感じです。
金仏壇の中には、日本の伝統工芸の金メダルともいうべき、経済産業大臣指定の伝統工芸品に認定されているものもあるほどです。

金仏壇は非常に豪華で細工も凝っているため、その価格の相場は100万~150万円ほどします。

唐木仏壇とは

2つめは唐木仏壇です。

唐木仏壇とは木材の自然で美しい木目を活かし、木の上から漆などを塗った仏壇です。
落ち着いた重厚な趣きがあり、江戸時代からの100年以上の伝統があります。

唐木仏壇の材料は木材ですが、使用する木材や製作する工法によって仏壇の金額は幅広く上下し、相場としては70万~100万円です。

家具調仏壇

3つ目は家具調仏壇です。

仏壇は寺院建築のミニチュア版なので、家に置いているとそれだけ威圧感と存在感があり、自宅の内装のテイストによっては仏壇の装飾や色合いが似合わないという場合もあります。
特に昨今のスタイリッシュな自宅内装や、北欧風のナチュラルテイストな内装の場合、ザ・日本というような仏壇は違和感があるのは事実です。

家具調仏壇はそのような日本人の生活スタイルの変化に応じて、仏壇の伝統的なデザインから脱したモダンなデザインをしているということが特徴です
ですからスタイリッシュな洋間や、北欧テイストなリビングに設置しても違和感がありません。
このような仏壇を仏壇メーカーによって「家具調仏壇」「モダン仏壇」「都市型仏壇」などと称しています。

金額的にも50万円前後で金仏壇や唐木仏壇などに比べて手が出しやすい価格帯です。

上置き仏壇

4つ目が上置き仏壇です。
通常の仏壇は床に置くための下台があり、その下台の上に位牌などを祀る上部が載っていますが、上置き仏壇はその下台のないものです。
下台がない構造なので上置き仏壇はリビングの家具の上などに簡単に載せられ、スペースを取りません。

材質、工法はさまざまで、上置き仏壇タイプの金仏壇、唐木仏壇、家具調仏壇など揃っています。

上置き仏壇の価格は30万円前後ですが、安いものであれば数万円から入手できます。

手元供養とは

手元供養とは、お墓を買えない人やお墓が遠くために墓参に行けない人、あるいは故人をいつも身近に感じていたい人が、遺骨をお墓に納骨せず、手元に置いて供養するということです。

仏壇の中には遺骨を収蔵するスペースがついているものがあり、手元供養ができるものもあります。
形状は上置きのものは家具調のものが多いです。

したがって、価格も上置きや家具調仏壇のものと同様、数万円~50万円前後と幅広くあります。

宗派ごとにどの仏壇を選べばよいのか?

以上のように仏壇と一口に言っても実は非常に多様な種類があります。
さらにその多様な種類は、仏教の宗派によってどれを選ぶべきかということが決まっている部分もあります。
具体的には以下のようなことです。

曹洞宗の場合

曹洞宗で基本的に推奨されている仏壇は、落ち着いた色合いで華美な装飾のない、木目の生かされた唐木仏壇が主流です。

曹洞宗などの禅宗は極楽の美しさを訴求せず、現実社会において厳しい修行を積み悟りを得るという、質実剛健ともいえる教義なので、その教義を反映した仏壇が、唐木仏壇だと言えます。

浄土真宗の場合

一方で浄土真宗の場合、その教義は「何妙法蓮華経」を唱えれば誰でも仏の慈悲によって極楽往生でき、極楽は非常に美しく快適な場所だというものです。
したがって仏壇も、極楽の快適性を表し、なおかつ極楽往生できる愉悦を示すために、豪華な金仏壇が推奨されています。

浄土宗の場合

浄土真宗の源流である浄土宗の場合は、浄土真宗のような教義にまで展開していないため、推奨される仏壇は特にないとされています。
それでも基本は金仏壇が推奨タイプですが、自宅のデザインによっては唐木仏壇でもモダン仏壇でも大丈夫です。
仮に金仏壇を選択する場合は、浄土真宗で用いられる仏壇と同じものでよいでしょう。

神道の場合

神道の場合は、信仰の対象が仏ではないので「仏壇」という名称ではありません。
しかし日本古来の神を祀り、祖先の魂を安置するものとしての「神徒壇」というものがあります。
神徒檀は別名「祖霊舎」とも言います。

神徒壇には祖先の魂が帰ってくる霊璽(れいじ)と神に捧げる神具が納められています。
神徒檀はヒノキ、ヒバ、ケヤキなどの木材が材料で、そこには漆などを塗らずに白木のまま用います。

神徒檀にも仏壇と同様にさまざまな種類があり、たとえば小型、上置型、台付型、地袋付型など自宅の神徒檀を設置する場所に応じたものが選べるようになっています。

もしも故人のために新たに神徒檀を購入する場合は、仏教の四十九日にあたり、霊璽を神職にお祓いしてもらう「五十日祭」までに用意しましょう。
安置する場所は南向き、東向き、東南向きのいずれかを選択し、すでに神棚がある場合は神棚よりもやや低い位置にします。

ちなみに霊璽とは「御霊代」とも呼ばれているもので、仏教の位牌にあたります。
神道では霊璽に祖先や故人の霊魂が宿り、その霊璽をお祀りすることで、祖先や故人がその家の守護神になってくれるという考え方があります。
ですから霊璽は非常に神聖なものなので、霊号の書かれた霊璽を神徒壇に納める場合は、霊璽を白布でおおって、邪悪なものと触れないように気をつけます、その上で霊璽を神徒壇の中央奥の内扉の中に安置し、内扉を閉めるか、あるいは戸張といった幕をかけます。

仏壇を最安値で用意するには

このように仏壇にはいろいろな種類があり、金額にも幅があります。
しかしたとえば同じ金仏壇を購入するにしても、購入の方法によってその価格を安くすることが可能です。
体的には以下のような点を考慮することです。

仏壇の価格を左右する要素とは

仏壇の価格以下の3つの要素によって決定します。

材料費

仏壇は基本的に木製品です。
木製家具でもその使用する木材や、仕上げ方によって価格が上下するように、仏壇の場合も使用する木材や仕上げに使う材料によって価格が異なってきます。

使用する木材が価格を上下するのはイメージが湧きますが、仕上げに使う材料とはどのようなことなのでしょうか。

実は一般的な仏壇とは1本の木から作られるのではありません。
もちろん1本の木だけから作られている仏壇もありますが、その製作には極めて高度な技術が必要なので、加工費が大変に高くなってしまいます。
それを避けるために、一般的な仏壇は心材といわれる外から見えない素材と、表から見える素材を組み合わせて製作します。

心材は木材の場合だと、意外なことに圧縮ボードなどの化学製品の場合があるので、その心材の種類によって仏壇の費用は上下します。
表の素材も銘木を切り出したものから、雑木に木目の入ったビニールを貼ったものまでさまざまなです。
これら仏壇の材料によって仏壇の価格は上下します。

さらに仕上げに使う塗料が漆なのか、漆のような光沢をもった化学製品なのかによっても、価格は上下します。
金仏壇は木材の上に金箔を貼りますが、金箔も質によって価格が上下します。

加工費

仏壇は、大量生産するようなタイプの商品ではありません。
また1家で1つ購入すれば、追加購入をするというものでもありません、

したがって、どの仏壇も基本的には手作りの工程が非常に多いものです。
手作り工程が多いと、どのような技術レベルを持った人が、どれほどの手間をかけてその仏壇を製作したかによって、人件費と技術費である加工費が上下します。

製作技術というと、細かい彫刻などしか思い浮かばないかもしれませんが、実は仏壇を製作する上では彫刻などだけではばく、心材と表の素材をどう組み合わせるか、仕上げの漆を何回塗り重ねるかなど、あらゆる部分でどこまで手間をかけているかが異なります。

手間をかけて丁寧に製作している仏壇ほど高額になるのは必然でしょう。
低価格の仏壇の場合は、人件費の安い海外で製作されているものもあります。

物流費

仏壇はかなり大きいものです。
特に上置き仏壇ではなく、下台までついていものは普通の家具以上の大きさがあります。
ですから仏壇を輸送する上では、物流費もかなりかかります。
特に仏壇は加工が細かいため、粗雑に扱うと傷ついてしまいます。
ですから通常の宅配便などに載せることができず、仏壇配送専用の輸送方法を用意しなければならないため、物流費が高額になります。

仏壇を安く用意するには

仏壇を安く購入しようと思った場合は、以上の費用のうちのどこかに目をつぶるということになります。
具体的には、塗料を漆ではなく化学製品にする、心材を木材ではなく石膏ボードのようなものにする、海外製造の仏壇を選ぶなどのようなことです。

小さい「ミニ仏壇セット」と1番高い高級仏壇の価格差は?

仏壇の費用を最も少なくできるのは、卓上に置けるような「ミニ仏壇」を選択することです。
ミニ仏壇であれば最安値は1万円を切る程度です。

ミニ仏壇ではなく本格的な仏壇であれば、金仏壇の置き型で最安値は5万円程度です。

仏壇は材料に凝り、最高の職人が加工し、最上の漆を使って何度も重ね塗りをすれば、価格はどんどん上がっていきます。
そのため、最高級の仏壇は数百万円します。

つまり同じ仏壇といっても価格差は数百万円あるのです。

■まとめ

一口に仏壇といっても種類は多様で、その種類によって価格にもかなり開きがあります。
もちろん仏壇は高ければよいというものではありません。大切なのは故人を偲ぶ気持ちです。
ですから、自分の予算に合った仏壇を上手に選んで心を込めて故人を祀ればそれでよいのです。
この考え方を基本に、自分に合った仏壇を選びましょう。

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