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仏壇

仏壇に写真を置いてはいけない?正しい飾り方は?

投稿日:2019年3月20日 更新日:

写真のイメージ1

自宅に仏壇がある場合、故人の写真を仏壇に置いて故人を偲んだりしていませんか。
あるいは大きな仏壇であれば、葬儀で使った故人の遺影をそのまま仏壇に供えている場合もあるかもしれません。

しかし正式な仏教の考えでは仏壇に写真を祀ってはいけないということをご存知でしたか。
しかし故人を偲びために写真は手元に置きたいという場合もあるでしょう。その場合、写真はどこに置いたらよいのでしょうか。

今回の記事では、故人の写真をどのように祀ったらよいのかという点に関して解説して行きます。

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仏壇とは何か

そもそも仏壇とは何なのでしょうか。そして自宅に仏壇を置く意味には何があるのでしょうか。

仏壇とは「自宅のお寺」

仏壇とは定義をするなら「自宅のお寺」です。
仮にお墓が自宅の近所にあったとしても、毎日お寺に行ってお墓参りをすることは、仕事や家事の都合でできない場合がほとんどです。
ましてや、お墓が自宅から遠距離の場所ある場合、毎日お墓参りをすることは現実問題として無理でしょう。

その点、仏壇が家にあれば、それは自宅にあるお寺なので、自宅で故人の冥福を祈ることができます。

仏壇が家にあることの意味

仏壇は家にあるお寺という機能のほかに、人間が毎日平安に気持ちで暮らしていくために果たしている役割があります。

精神的支え

現代人は仕事のストレス、家事のストレス、人間関係のストレスなど、多くのストレスに囲まれて暮らしています。そのストレスは物質的な充足があっても完全に解消することはできません。
むしろ物質的に恵まれるほど、精神的な空虚を感じてしまうことの方が多いでしょう。

したがって物質的に恵まれていても、ストレスに満ちた生活を送っている人は、精神的に疲弊している可能性が高いのです。

このような精神的な疲弊を癒してくれるのが、精神世界と触れ合うことです。
精神世界に触れあうには、自分で瞑想などをしてもよいですが、1番早いのは宗教に帰依することです。
日本人にとって最も身近な宗教は仏教なので、仏教を信じることが実は精神世界と触れ合い、精神的な癒しを得る近道です。

仏壇が家にあって、毎日そこに手を合わせることは、仏教に帰依する簡単な方法です。ですから仏壇が自宅にある最大の効用は精神的な支えを得て、癒されることなのです。

先祖を供養する祭祀の場所

人間は1人で生きているつもりでも、実は多くの人に支えられています。

それは現実の日常の暮らしの中でもいえることですが、同時に人間の存在そのものも、自分1人でもたらしたことではありません。
簡単に言えば、父母が出会って自分を生んでくれていなければ、自分は存在しませんし、父母も祖父母がいなければ存在していません。

そう考えていくと、自分の存在は先祖がいたから成り立っていることがわかるでしょう。
自分が現実世界で幸せややりがいを感じているとしたら、それは先祖がいてくれたおかげなのです。

そう思えば、自然に先祖に感謝する気持ちが湧きおこるはずです。
その感謝の気持ちを伝えるということ、つまり、先祖を供養することです。

自宅にある仏壇は、自分を存在させてくれているという感謝の気持ち先祖に伝えるために必要なのです。

亡くなった家族との対話の窓口

何かの問題を抱えている時、決断に迷った時、自然に心の中で亡くなった家族にどうしたらよいのか問いかけていることはありませんか。
あるいは難関を乗り越えるための助けを故人に頼んでいる場合もあるでしょう。

そのように人は自然に故人と対話をし、自分が生きていく上での援助をしてもらっていることが多いのです。
自宅に仏壇があるというのは、故人と対話をする場所が設けられていることです。

仏壇が自宅にあることには、以上のような重要な意味があります。

仏壇に遺影を飾ってもいい?

仏壇には位牌がありますが、位牌には文字しか書いてありませんから、故人を偲ぶには少し物足りないと思う人も多いでしょう。
やはり故人を偲び、故人と対話をするためには、視覚的なイメージとしての写真が欲しいということもあるはずです。
そのため、仏壇に写真を飾っておきたいと考えた場合、それはよいことなのでしょうか。

遺影とは何か

故人の写真を一般には遺影と言いますが、遺影は狭義ではお葬式の時に祭壇に飾った故人の写真のことを指します。
遺影の歴史は古いものではなく、19世紀末の日清戦争、日露戦争での戦死者を供養する際に肖像画を飾ったことが発祥だとされています。

また遺影には広義の意味もあります。それは故人を偲ぶための、故人の生前の姿をうつした写真や絵のことです。

遺影は成仏前の姿なので正式には飾らない

仏教の考えでは、人は亡くなると49日間は成仏しないで現世に存在し、49日目以降は成仏してあの世に行くとされています。
そして33年目、あるいは50年目で個人としての人格がなくなり、ほかの祖先の霊と一体化した「祖霊」になります。

仏壇は成仏した故人の霊が降りて来る場所です。したがって、仏壇には故人の生前の存在とつながるものは置かないことが正式な祀り方です。
位牌には、成仏後に使う名前である戒名を書き、生前に使っていた名前を使わないのはそのためです。

この考えで言うと、生前の姿を表した写真は、仏壇に置くのは適切ではないということになります。それは位牌に生前の名前を書くことと同じなのです。
このことから、写真は仏壇には供えないように、と言われているわけです。

なので、一般的に遺影は仏壇の長押や、仏壇の近くに小机や台を設けて飾ります。

遺影を飾る場合の位置は?

しかし先ほど書いたように、故人を偲ぶためには故人の写真が欲しいという場合もあるでしょう。
また本当に大切なのは故人を偲ぶ心であって、写真を仏壇に飾ってはいけないという形式ではありません。

したがって現代では故人の写真を仏壇に飾っても問題ないとされています。
ただし。仏壇は自宅のお寺ですから、どの位置に写真を飾ってもよいということではありません。仮
にお寺の本尊の場所に誰かの写真が飾ってあったらおかしいというのと同じです。

では仏壇のどこに写真を飾ればよいのかというと、それは仏壇の下段の手前の方です。
それも仏壇の中央ではなく、右か左に寄せて飾ったほうが良いでしょう。

生きている身内を含む家族写真を写真立てなどで仏壇に飾ってもいい?

仏壇には故人の好きだった食べ物などを供えて、故人を癒すということも推奨されています。
その延長で、故人の魂を慰め、報告する意味で、現世の家族が楽しんでいる家族写真を供えることを行う人もいるでしょう。
これは正しいことなのでしょうか。

まず仏壇は自宅にあるお寺で、お寺とは現世に存在しているあの世の姿です。
したがって仏壇はあの世を模しているものです。

その、いわばミニチュア版のあの世に、今生きている人を飾ることはふさわしいことではありません。
端的に言って、今生きている人の写真を仏壇に飾ると、あたかもその人が亡くなってしまったかのように見えるでしょう。

したがって、仏壇には今生きている人の写っている写真を飾ることはあまり推奨されることではありません。

しかし家族が元気で暮らしている姿を故人に伝えるために写真を供えるのは決して悪いことではありません。
ですから家族写真を供えるのであれば、仏壇の外に飾りましょう。
たとえば、仏壇の前に小机などを置き、そこに飾ることがおすすめです。

遺影を処分したいときはどうする?

逆に故人の遺影を処分する場合、単純にごみとして捨ててもよいものでしょうか。

写真には魂がこもっていると考えられている

日本人の感覚では、写真には魂がこもっているとされています。
3人並んで写真を撮った時に、中央の人は早死にする、などと言う俗説があるのはこの感覚を反映してのものです。

したがって故人が写っている遺影には故人の魂が宿っていると考えられるため、簡単にごみととして処分することはおすすめできません。

遺影の処分方法は?

ではどうしたらよいのか、というと以下の方法を行いましょう。

遺影の閉眼供養を行う

何かにこもった魂を抜く法要を「閉眼供養(へいがんくよう)」または「魂抜き(たましいぬき)」「お性根抜き(おしょうねぬき)」と言います。
遺影を捨てる前には、遺影にこもった魂を抜く閉眼供養を行うことがベストです。
閉眼供養を行うことによって、遺影はただの紙に戻ります。

閉眼供養では僧侶に読経をしてもらうことが必要です。
もしも普段から付き合いのあるお寺が存在していたら、そのお寺の僧侶に依頼しましょう。
閉眼供養の際には僧侶にお布施を渡しますが、その費用は3お車代を含めて万円から5万円が相場です。

普段から付き合っているお寺がない場合、あっても遠距離の場合は僧侶を紹介してくれるインターネット上のサービスを利用するか、あるいは閉眼供養を代行している専門業者に依頼しましょう。
専門業者に依頼した場合も費用はやはり3万円から5万円が相場です。

多くの場合は、遺影の閉眼供養だけでそれだけのお金を使うことがもったいないため、位牌や仏壇の閉眼供養に合わせて行われています。

遺影のお焚き上げ

閉眼供養を終えた遺影はただの顔写真であり、紙です。
したがって普通ごみで処分しても問題ありません。
しかし故人の写っている遺影をほかのごみと一緒に扱うことに心理的な抵抗がある場合は、お焚き上げ(おたきあげ)といって焼却処分をすることが一般的です。

お焚き上げは特別なものではなく、庭で焚火をしてその中に遺影をくべるだけでOKです。

ただし最近は焚火をする場所などを探すことも大変なので、その場合は閉眼供養をしてくれたお寺に相談するか、あるいはお焚き上げの専門業者に依頼しましょう。
多くのお焚き上げ専門業者は、閉眼供養からお焚き上げまでを一貫して受託してくれます。

遺影を残したい場合はデジカメで撮影

閉眼供養をした遺影を自分の思い出として残したい場合は、写真自体を自分のデジカメやスマートフォンで撮影しておいてもよいでしょう。

まとめ

仏壇の意味と故人の遺影の扱い方がおわかりいただけたのではないでしょうか。
本文でも書きましたが、大切なのは形式ではなく、故人を偲び、供養する心です。
その心さえ持っていれば、多少の形式上のルールに外れていても大きな問題ではありません。
ですから自分の心に寄り添った形で、故人の遺影を飾りましょう。

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