「仏壇を引き継ぐことになったけど、大きいのでわが家に置けない・・・」
「引越しをするけれど、転居先では仏壇スペースが確保できない」
などの理由で、仏壇の買い替えを検討している方はいらっしゃるのではないでしょうか。
昔ながらの豪華で大きい仏壇は、現代の住宅ではなかなか置くスペースを確保するのは容易ではありません。
近年では、現代の住宅に合った小さくて現代風のコンパクトな仏壇へ買い替える方が増えてきています。
また、最近は寺院や僧侶との付き合いも疎遠になってきていて、仏壇の買い替えについて相談できる相手も少なくなり、仏壇の買い替えをどのようにすればいいのかよくわかりません。
そこで今回は、仏壇を買い替える手順と注意点、買い替えにかかる費用やお布施、古い仏壇の処分など仏壇の買い替えについて解説していきます。
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仏壇を買い替える理由
仏壇を買い替える理由は、家を新築した、引越し、リフォーム、仏壇が壊れた、仏壇が汚いなどさまざまあります。
昔ながらの豪華で大きい仏壇は、置くスペースの確保が難しくなってきていて、仏壇の掃除などのメンテナンス、家の雰囲気に合わないなどの理由から買い替える方が増えてきています。
近年は、置くスペースが小さくてすみ、メンテナンスがしやすい、家の雰囲気にマッチしやすいデザインなどの理由から現代風の小さな仏壇がよく売れています。
仏壇を買い替える前に
仏壇を買い替える理由の多くは仏壇を置くスペースの問題がありますが、中には仏壇が壊れた、仏壇が汚れているという理由で買い替えを検討されている方も少なからずいらっしゃいます。
そのような理由の場合は、買い替える前に仏壇のリフォーム、仏壇のクリーニングを検討してみてはいかがでしょうか。
仏壇の修理、修復の時期は30年と言われていて、仏壇のリフォームをすると新品のような美しさを取り戻すことができます。
仏壇のリフォームは、仏壇を解体して部品ごとに洗浄、修理、塗装まで行ってくれるので、代々受け継がれている仏壇、思い入れが深く高価な仏壇をお持ちの方にはおすすめです。
仏壇のクリーニングは仏壇の解体は行ないませんが、ヤニやススなど付着した汚れを専用の洗剤を使って、仏壇が持つ本来の光沢や輝きをよみがえらせてくれます。
仏壇リフォームと仏壇クリーニング 費用の相場
仏壇リフォームの費用の相場は、唐木仏壇で20万から80万円くらいになり、リフーム期間は1~2ヶ月になります。
また、金仏壇のリフォーム費用の相場は、100万から300万円くらいになり、リフォーム期間は1~2ヶ月になります。
仏壇クリーニングの費用の相場は、8万から30万円くらいになり、クリーニング期間は1日から2週間になります。
また、棚や扉の破損、すりきず、ひび割れなどの不具合個所がある場合でも修理は可能です。
修理内容にもよりますが、修理費用の相場は1万から10万円くらいになります。
仏壇が壊れている、仏壇が汚れているなどの理由で買い替えを考えている場合は、仏壇リフォーム、仏壇クリーニングの見積もりを取ってみて、買い替えと併せて検討してみてはいかがでしょうか。
新しい仏壇 費用の相場
仏壇買い替えるときに気になるのが、新しい仏壇の費用です。
仏壇は大きさや材質などにより費用は違いますが、おおむね5万円くらいから数百万円くらいまでと費用の相場は幅広くなります。
唐木仏壇と呼ばれる一般的な仏壇で、幅70cmくらいのサイズで110万円くらいになります。
居間やリビングに合うデザインが特徴のモダン仏壇、家具調仏壇と呼ばれる仏壇の相場は50万円くらいになります。
また、コンパクトな上置き仏壇だと、幅30cmくらいのサイズで8万円くらいになり、中には5万円以下の仏壇もあります。
安くて品質がいい仏壇を選ぶポイントは、
・シンプルなものを選ぶ
・金仏壇など派手なものは避ける
・インドネシアや中国などの海外産のものを選ぶ
・黒檀(こくたん)、紫檀(したん)、ケヤキなどの高価な銘木は避け、比較的安めの木材を選ぶ
の4点になります。
浄土真宗の仏壇 費用の相場
浄土真宗の仏壇は、本尊である阿弥陀如来がいるとされる極楽浄土を表すために漆塗りや金箔、金粉、金塗装が施された金仏壇を使用します。
金仏壇の費用の相場は、大きさや漆塗りの回数、金粉、金箔などの金装飾などにより違いはありますが、100万円から150万円くらいになります。
金仏壇は、黒塗り部分や金部分の下地に漆を塗る、金箔や金粉、金塗装などで金の部分を作る、手書きやシールなどで蒔絵部分を作るなど、さまざま伝統工芸をそれぞれの職人さんたちが分業して製作するので、唐木仏壇などに比べて費用も高くなっています。
仏壇を買い替える手順
仏壇を買い替える手順は、
1.古い仏壇の魂抜き、閉眼供養をしてもらう
2.位牌や本尊などを新しい仏壇に移す
3.新しい仏壇に魂入れ、開眼供養をしてもらう
4.古い仏壇を処分する
の流れで進めていきます。
仏壇の買い替えに必要な供養と古い仏壇の処分については、この後、順番に解説していきますので、このまま読み進めてください。
仏壇の買い替えに必要な供養とお布施
先ほど、仏壇を買い替える手順について解説しましたが、仏壇の買い替えに必要な供養は魂抜き、閉眼供養と呼ばれる供養と魂入れ、開眼供養と呼ばれる供養の2つになります。
2つの供養は僧侶に読経をしてもらうのですが、お礼のお布施を用意する必要があります。
このお布施には決められた金額はなく、お礼の気持ちを渡すということで、実際にはいくら入れればいいのかよくわかりません。
入れる金額を直接お寺などに聞くのもいいのですが、「お気持ちで・・・」という返答が多くかえってきてしまいます。
お布施に入れる金額の相場は、1~5万円くらいなので、間を取って35000円(3万円お布施+5000円車代)が妥当です。
また、経済的に余裕がないときは1~2万円でも問題はないと思います、あくまでお布施は気持ちということですので。
魂抜き、閉眼供養と魂入れ、開眼供養を別々の日に行うと、それぞれの供養で僧侶に読経をして頂くことになり、お布施もそれぞれ用意する必要になります。
同じ日に魂抜き、閉眼供養と魂入れ、開眼供養を行うと、お布施も1回で済むのでお布施の費用を抑えることもできます。
仏壇の買い替えに必要な供養とお布施(浄土真宗編)
浄土真宗で、仏壇に魂が宿るという概念はありませんが、仏壇の買い替えときには遷仏法要(せんぶつほうよう)、遷座法要(せんざほうよう)と呼ばれる供養が行われます。
遷座という言葉には阿弥陀如来の場所を動かすという意味があります。
どちらの供養も僧侶に読経をしていただく必要があり、お礼のお布施が必要になります。
お布施の費用の相場については、先ほど解説した内容と同じなりますので、そちらを参考にしてください。
古い仏壇の処分
仏壇を買い替える場合、古い仏壇を処分する必要があります。
古い仏壇を処分する方法は、
・新しい仏壇を買うお店で引き取ってもらう
・お寺で処分してもらう
・粗大ごみとして処分する
・不用品回収業者に処分してもらう
の4つの方法があります。
それぞれの処分方法と特徴について順番に解説していきます。
新しい仏壇を買うお店で引き取ってもらう
仏壇を買い替える場合、古い仏壇の処分は新しく購入する仏壇店に引き取ってもらうのが一番ベストな方法です。
通常、仏壇の引取りだけだとほとんどが有料になりますが、新しく仏壇を購入するときは、無料もしくは安い費用で引き取ってもらえる可能性が高いからです。
また、買い替えが決まったときには仏壇店がすべての流れを説明してくれ、僧侶の手配など必要な手配までしてくれるので、あなたの手を煩わすことなくスムーズに仏壇の買い替えを進めることができます。
お寺で処分してもらう
古い仏壇の処分はお寺にも依頼することができます。
お寺に仏壇の処分を依頼するメリットは、魂抜き、閉眼供養を行ってくれること、安心して処分できることで、デメリットはお礼のお布施に入れる金額が不透明だということです。
粗大ごみとして処分する
仏壇は木製なので粗大ごみとして処分することができ、処分にかかる費用を抑えることができます。
ただ、仏壇を粗大ごみで処分する場合、各自治体で決められたルールを守る必要があり、有料になる場合もあるので、実際に処分するときは事前に各自治体に問合せをしてください。
処分をする前には、魂抜き、閉眼供養をすることは忘れないようにしてください。
不要品回収業者に処分してもらう
近年では仏壇を処分してくれる不用品回収業者は増えてきていて、仏壇以外にも不用品があり、一緒に処分を検討している場合は不用品回収業者に依頼するのも良いです。
不用品回収業者で仏壇の処分を検討されている場合は、見積もりを不用品回収業者に複数の業者から取るようにしてください。
こちらも処分する前の魂抜き、閉眼供養は忘れずに必ず行ってください。
買い替えで注意する点
仏壇の買い替えで注意する点は、過去帳、位牌の保管と処分する仏壇の忘れ物です。
仏壇を買い替えたときには、古い仏壇から使っている仏具の過去帳や位牌を引き継ぐ必要があります。
過去帳や位牌の仏具は大切なものになりますので、古い仏壇を処分するときに誤って一緒に処分することがないように注意してください。
処分する仏壇の忘れ物についてですが、仏壇には隠れた引き出しや棚があります。
そのような場所には預金通帳や土地、家屋の権利書、家系図など大切な書類などが入っていることがあるので、取り忘れがないように仏壇の細かいところまでキチンと確認するようにしてください。
まとめ
ここまで、仏壇を買い替える手順と注意点、買い替えにかかる費用やお布施、古い仏壇の処分など仏壇の買い替えについて解説してきました。
仏壇を買い替えるときには、新しい仏壇の費用だけでなく、魂抜き、閉眼供養や魂入れ、開眼供養などの供養にお布施が必要になり、古い仏壇を処分するにも費用がかかります。
仏壇を置くスペースに問題がなく、代々引き継いでいる仏壇の場合は、仏壇リフォームや仏壇クリーニングの見積もりを取って、仏壇を買い替えた場合にかかる金額と比較することで費用を安く抑えることにもつながります。
仏壇の買い替えを検討されているのなら、ここで解説しましたことを参考にしていただき、あなたの状況に合ったベストな方法を選択するようにしてください。
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