せっかく断捨離しても、その後また物を増やしてしまうことを断捨離リバウンドと言います。
今回の記事では、断捨離リバウンドの原因と対策について解説します。
断捨離とは
断捨離リバウンドについてもう少し詳しく解説しましょう。
断捨離の意味
断捨離とは、モノへの執着を捨てて生活の質を上げようとする考え方です。
具体的にすることは、物を増やさないことと、物を捨てることです。
「断捨離」は、もともとヨガの「断行・捨行・離行」という考えから作られた言葉です。
それぞれ以下のような意味があります。
- 断行:不要なものが入ってこないようにする
- 捨行:不要なものを捨てる
- 離行:物への執着から離れる
これら3つを合わせて作られた言葉が「断捨離」です。
断捨離の流れ
では断捨離はどのように行ったらよいのでしょうか。
そのステップをご紹介します。
1.物をすべて出す
まず断捨離で最初に行うことは、しまってある洋服、荷物などをすべて一旦出してみて、どの程度自分がものを持っているか、どういうものを所有しているかを把握することです。人間関係の場合であれば、付き合いのある人、年賀状のリストなどを出して自分の交際範囲を把握しましょう。
2.物を分類する
次に行うことは分類です。
洋服であれば普段着るもの、外出の時に着るもの、何か行事があった時や特別の時に着るものに分けましょう。
荷物は年に1回以上使うもの、何年も使っていないものに分けます。人間関係は、この後自分が亡くなるまで維持したい交際関係か、向こうから突然音信不通になっても困らない関係かで分類します。
3.物を捨てる
ここまで分類できたらあとは思い切って捨てるだけです。
まず特別な時だけに着る服は喪服を除いてすべて捨てましょう。
残された人生で「特別な機会」は滅多に訪れません。
また外出時の服も自分の年齢にそぐわないものは思い切って捨てましょう。
荷物は1年に1回も使わないものはこの先一生使う機会は来ませんから、捨ててしまいます。
さらに人間関係も、自分の人生にとって本当に大切ではない関係の人は、思い切って交際をお断ります。
お断りの仕方は、年賀状などで「考えがあって今年で年賀状は最後にします」と書き、それ以降は送らなければOKです。
4.物をしまう
最後に残されたものを収納します。
普段使う服や荷物は、出しやすく種類別に分けて収納し、それ以外のもので記念に取っておきたいものなどはむしろディスプレイするなど有効活用しましょう。人間関係も残された友人とは頻繁に連絡を取って、一緒に外出などをして関係を深めましょう。
断捨離リバウンドとは
断捨離リバウンドで1番多く発生するのは、せっかく荷物や洋服を収納して、身辺をすっきりさせたのに、気づくとまた荷物が出しっぱなしになっていて、室内にものがあふれてしまっているという状態です。
また一旦所有するものを減らしたことで安心して、新たに服や物品を購入してしまうということもあり得ます。
断捨離でリバウンドしてしまう5つの原因
そもそも断捨離リバウンドしてしまう原因には以下のことが考えられます。
1.めての断捨離だった
そもそも、断捨離が一回で終わることは難しいことが多いです。
断捨離をする、リバウンド起きる、再度断捨離をする、またリバウンドする、もう1度断捨離をする、ということを繰り返す中で、だんだんと本当に自分に必要なものだけが残り、収納の仕方も最適化されるていきます。
断捨離に限らず、どのようなことでも初めて行った場合はうまくいかないことが多いものです。
断捨離の場合は、収納の仕方がうまくなかったり、必要不要のものの分類が適切でなかったり、というようなことです。
ですから、むしろ断捨離は1回で終わらず、何回もするものだと最初から考えていた方がよいでしょう。
2.ストレス解消の方法が買い物だった
断捨離を思い切ってする一方で、生活の見直しをしていない場合もリバウンドが起きがちです。
生活の見直しとは、収入に合わせた生活スタイルに変更するということです。
それをしていないといつもお金が足りない、うちは貧乏だという気分になってしまいます。
するとそれがストレスになって、高い買い物をしない代わりに、安い買い物を不用品までしてしまうのです。
最もよくあるケースは、ドラッグストアなどに行って、トイレットペーパーや洗剤が安売りをしていると、必要な量以上に買いだめしてしまうことです。
そのようなことをしてしまうと、結果的に家にはものがあふれてしまいます。
3.物は捨てたけれど買うことに関して意識がなかった
同じように物を捨てる断捨離に関しては意識してしっかり行っていても、ものを買う方に関してルールを作っておらず、気持ちのままに買ってしまう、という場合も断捨離リバウンドが発生します。
最もよくあるのは趣味のものです。
不要なものは捨てても、趣味のものは必要だからと言って、かえって心理的な制限がなくなり、好きなだけ買ってしまうというようなケースです。
そのようなことをしてしまうと、結局趣味のものたちが自分の周りにあふれて、趣味を楽しむ以上の物量になってしまう可能性があります。
4.家族の合意が得られてなかった
断捨離を自分の所有物に関してだけ行う場合は問題が発生しませんが、しかしそれでは本当に家の中が片付かないということもあるでしょう。
特に自分はものを捨てているのに、同居人がどんどんものを買ってきてしまうと、不用品は増えていく一方です。
しかしそれらの自分の所有物ではないものまでも、自分の独断で断捨離してしまうと、家庭内トラブルが発生します。
自分が必要だと思ってとってあったものを勝手に捨てられてしまっては誰でも怒るのは当然です。
また自分が本当に納得していないにも関わらず、こちらの指示、命令でものを捨ててしまった場合、後になってやっぱり必要だったという気持ちが起こって、それもまたトラブルの原因になります。
あるいは同居していなくても、ものを勝手に捨ててしまうと、それは後でもらうつもりだったのに、とか、価値があるものなのになぜ捨てた、などという家族からのクレームが発生する場合も多々あります。
ですから断捨離をする場合には、まず家族、同居人の本心からの同意を確保し、そのうえで必要なもの不要なものを一緒になって分類することが大切です。
5.断捨離後の生活スタイルを考えてなかった
断捨離の本当の意味は、ものがなくても自分の人生をエンジョイできるように自分の生活スタイルを変更することです。
それがなければ、単に一瞬ものが減るだけでまたすぐに増えてしまいます。
断捨離でリバウンドしないための4つの対策
では断捨離でリバウンドしないようにするためには何が必要なのでしょうか。
1.断捨離後の生活スタイルを考える
断捨離後の自分の生活スタイルも事前によく考えましょう。
それは自分の生き方という大きな問題だけではなく、この洋服を捨ててしまった場合、友人と外出する時にはどの服を着まわそうかという、具体的なビジョンも必要です。
2.家族と必要性を話し合う
先ほど少し触れましたが、断捨離は自分の周辺だけ行っても効果は余りありません。
自分の暮らしている環境全てに関しておこう必要があります。そのためには同居人の同意や、あるいは別に暮らしていても家族の同意が大切です。
まず自分がこれからどのような生活スタイルで残された人生を充実させたいと思っているかということをしっかり理解してもらい、そのうえで不要なものを処分することの同意を獲得しましょう。
そしてものの処分は自分だけで行わず、家族と一緒になって合意しながら進めるのがポイントです。その中で引き継ぎたいというものが出てきたら、その場で生前贈与のつもりで譲ってもOKです。
3.欲しいものは買う
断捨離を徹底するためには、逆説的ですが、本当に欲しいもの、必要なものは買うことが大切です。
たとえば作家オリジナルの版画などは多少金額が高くても、印刷のポスターをたくさん持っているよりは、それが1枚ある方が生活が豊かになります。
そのように、自分が本当に欲しいものに関しては思い切って購入し、自分の人生を充実させる材料にすることも必要です。
4.出したら片付ける
服や荷物は「出したら片付ける」ということを習慣づけましょう。
当然のことのように思われますが、これをしなかったために部屋が散らかり、リバウンドすることはあり得ます。
もしも頻繁に使うもので、その都度出し入れするのが面倒くさい場合は、1週間の決まった日に片付けの時間をとることをおすすめします。
まとめ
断捨離と断捨離リバウンドについておわかりいただけたでしょうか。残された人生がどれだけ長かろうと短かろうと、充実させるためには本当に必要なものだけに囲まれている生活にすることが何より大切です。そのために断捨離というものがあります。
しかし断捨離をせっかくしても、また元通りになるようだと努力が生かされません。ですから断捨離をする場合には、以上の解説を参考に、最終的にはうまく行くように実行しましょう。