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葬儀

葬儀の事前相談のメリットは?生前契約の注意点も解説

投稿日:2017年5月12日 更新日:

老夫婦

「終活」という言葉が浸透するとともに、葬儀の事前相談をする方が増えてきました。

以前であれば、死んでもいないのに葬儀のことを考えるなんて縁起が悪い、と言われていました。しかし、昨今では葬儀の事前相談がテレビや雑誌などで取り上げられることもあり、意識が変化しているようです。

葬儀について事前に準備しておかなかった場合、体力的にも精神的にも大変な中で葬儀社を選び、内容を決め、手配をしなければなりません。誰に訃報を伝えるのか、葬儀に費用をどれだけかけるのかなど、決めることはたくさんあります。

大切な人との別れという状況の中で、冷静な判断ができないまま、葬儀社に言われるとおりに進めたものの、後になって「あれでよかったのだろうか」と思う方も少なくないようです。

そのような後悔をしないためにも、葬儀の事前相談は必ずしておくべきです。

葬儀の事前相談をしておくメリットは?

葬儀の事前相談にメリットはあっても、デメリットはありません。特に葬儀の経験がないという方の場合、いざというときに慌てないためにも事前相談をしておくべきです。

葬儀のイメージをつかむことができる

葬儀の経験がない人にとって、何が必要で、何を決めなければいけないかもよくわからないものです。

事前相談をすることによって、葬儀の実際の流れや、家族のしなければならないこと、準備しておくべきことが把握できます。
また、葬儀のイメージを具体的にする中で、自分や家族が望む葬儀の形も明確になるでしょう。

また、遺影に使う写真を選んだり、万が一の時に連絡する人のリストを作ったりしておくと、葬儀になった時の負担も軽減することができます。

葬儀の金額が把握できる

事前相談で見積もりを依頼すると、何にどれだけ費用がかかり、全体でどの程度になるかが正確に把握できます。必要なもの、必要でないものを判断し、無駄な出費を抑えることもできます。

数社で相見積もりを取ることにより、妥当な金額かどうかを判断することもできるので、安心して葬儀を行うことができます。

葬儀社を自分で選べる

事前に葬儀社を決めておけることもメリットです。

例えば、もし病院で亡くなったとしたら、ご遺体は長時間安置できないので、すぐに葬儀社を手配して遺体を搬送しなければなりません。
この時、病院側から提携している葬儀社を勧められることがあります。

実は病院と提携している葬儀社で葬儀をすると、費用は高めになる傾向があります。
しかし、身内が亡くなってショックを受けている精神状態に加え、病院からできるだけ早く遺体を搬送するようにと言われているところに葬儀社を紹介されたら、断る人は少ないのではないでしょうか。

勧められた葬儀社に遺体を搬送してもらった後に葬儀社を変えるということも実はできるのですが、あえて変えるという人もおそらく少ないでしょう。

対して、葬儀の事前相談をしておけば、余裕のある時に葬儀社を決めることができます。
自分の希望を伝えたり、わからないことを質問したりする中で、葬儀社の特徴や姿勢もわかってくるでしょう。
事前に各葬儀社で事前相談をしたうえで信頼できる葬儀社を選んでおけば、葬儀不安も大幅に軽減できます。

加えて、亡くなった際、遺族がその場で葬儀社を探すという手間も省くことができます。

家族の負担を減らせる

葬儀社や葬儀の内容について決めておくことで、いざという時に家族の手を煩わせずに済みます。

まず、誰かが亡くなった際には葬儀社を決めます。
病院で亡くなった場合、すぐに遺体搬送をするため葬儀社の決定が急がれることは先述の通りですが、自宅で主治医に死亡診断をしてもらった場合でも、悠長には構えていられません。

葬儀社が決まった後は、どれくらいの人数でどういった形態の葬儀をするのかを考えなければなりません。
今日では身内だけでする「家族葬」が増えていますし、通夜をしない「一日葬」、直接火葬場に搬送する「直葬」という形態もあります。
この時に故人の希望が分かっていれば、迷わずに決めることができます。

お葬式について遺族が決める時、やはり一番気にするのは「故人はどうして欲しいのか」ということです。
生前にお葬式に関して決めておけば、故人も遺族も後悔の無いお葬式ができるでしょう。

死後の不安を解消して生活できる

事前に葬儀のことを決めておくことで、不安を解消して生活できます。

これは葬儀にかかわらず終活全般に言えることです。
終活の目的は遺族の負担軽減はもちろん、これからをより良く生きることにあります。

年を重ねるにつれ、「お葬式はどうするんだろう」「お墓はどこにはいるんだろう」「相続で遺族がもめたりしないかな」などと、自分の死後に関する不安は増えていきます。
これらの不安を解決してこれからを生きていけるようにするのが終活であり、葬儀の事前相談もその一環です。

葬儀の事前相談の方法

葬儀の事前相談をしているのは葬儀社です。
複数の葬儀社を調べて、事前相談をしているところに問い合わせてみましょう。

一般的には「対面」「電話」での相談になりますが、葬儀社によっては「メール」での相談にも対応しています。

対面での相談は、その場で疑問に答えてもらうことができるため、葬儀の経験がなく、何から相談していいのかわからない人や、緊急性の高い方に向いています。

電話での相談は、急ぎの場合や少しだけ質問したいという場合に便利です。

メールでの相談は、質問内容が明確な場合に便利ですが、お急ぎの方にはお勧めできません。

終活の一環として、自分や家族の葬儀について考えようという場合は、対面での相談がお勧めです。できれば葬儀社の斎場や店舗を訪れれば、その葬儀社の雰囲気がわかり、判断の材料になるでしょう。

葬儀の事前相談の注意点

葬儀の事前相談に行って生前契約をする前に、いくつか注意するポイントがあります。
少ない金額ではないので、契約は慎重にしましょう。

事前相談の前に確認しておくこと

事前相談に行く前に、ある程度の方向性を決めておくと気になる点も明らかになり、事前相談の時間を有意義に使うことができます。

事前相談の前に、以下のようなことを家族と決めておきましょう。

  • 葬儀の規模、参列する人数
  • 通夜や告別式の有無
  • 宗旨・宗派
  • 供養を頼む菩提寺があるか
  • 式場はどこが良いか(お寺、セレモニーホール、自宅など)
  • 互助会の会員になっている家族はいないか

必ず複数の葬儀社で見積もりを

葬儀の事前相談といいながら、実際には葬儀のことがよくわからないために葬儀社主導の相談となり、亡くなってからの相談を生前にしているだけという状況になることも少なくないようです。

事前相談をしたからといって、必ずしもそこで契約しなければならないというわけではありません。自分たちの希望に耳を傾け、それを実現するためのものでなければ、事前相談をする意味がありません。

また、見積もりを頼んでもなかなか適正価格というのは判断できないものです。必ず3社は相見積もりをとるようにしましょう。

葬儀は人生最後のセレモニーです。時間に余裕のある事前相談だからこそ、葬儀の内容やスタッフの姿勢、見積金額などを比較しながら、信頼できる葬儀社を選ぶようにしましょう。

解約時の返金について必ず確認する

契約する前に、事前の解約時に返金される金額を必ず確認しましょう。

葬儀の生前契約では、料金を一括払いや二回の分割払いで支払うこともあります。

こうした事前の一括払いが増えるに伴い、解約のトラブルも増加しました。
内容としては、事前の解約でも契約金額の半分しか戻ってこないといったものです。
互助会であれば、解約手数料は最大でも支払い済み金額の2割なので、これを考えると事前の解約で半分しか戻ってこないというのは適正とは言えません。

世帯構成や心境の変化で葬儀を変えたくなることはままあります。
契約は慎重にして、解約時の対応についても必ず確認しましょう。

まとめ

葬儀について生前に決めておくことで、自分の希望通りの葬儀ができる上に、遺族の負担が減らすことはできます。
葬儀の生前契約を考えたら、まずは葬儀社に事前相談をしましょう。
事前相談は3社程度は行って、それぞれ見積もりを取ってもらいます。
ただし、一度契約してしますと事前の解約でも契約金が思いの外戻ってこないといったトラブルも起こっています。
契約内容を確認することはもちろんですが、契約は自分やご家族も含めて、慎重に検討しましょう。

-葬儀

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