終活に関する情報を総まとめしているホームページです。お葬式や、相続、遺言、保険、エンディングノートなど終活にまつわる情報を網羅している終活情報を専門に発信していきます。

終活

「終活」って何だ?わかっておきたい「終活」の意味

投稿日:

「終活」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
就職活動を略した「就活」と混同してしまいそうになる語感ですね。

「終活」とは、自分自身にいずれ必ず訪れる「死」という概念を受け入れて、それに対する準備をしておくことを指す言葉です。今回は、この「終活」について深堀りしていきましょう。

【基本編】「終活」って何だろう?

自分自身の死を受け入れるための準備をすること

日本は世界的にも長寿大国として有名ですが、そんな日本であっても、誰しも必ず寿命は訪れます。

生きている間に、元気なうちに、自分に残された時間を再度見つめなおし、どのように有効に使うのかを考えるのが「終活」という言葉の意味です。少子高齢化の波も手伝って「他人にかけてしまう手間を最小限に留めたい」との考えが浸透するようになってきたということですね。

そもそも日本人の感覚では、死にまつわる事柄を生きている間に考えることは縁起が悪いとされて避けられる傾向にありました。病院やマンションの部屋番号で203号室の隣が205号室になっていたりするのを見たことがありますよね。これは、「死」と同じ音の「4」が避けられていたことが由来となっています。このように、かつては死に携わることそのものがタブーとされてきた背景があるのです。

しかし、ある時期を境に流行語として世間に浸透したことで、実際に終活を始める方も増えてきました。死をネガティブに捉えるのではなく、「どのようにして死を迎えるか」をあらかじめ決めておくことで、自分自身はもちろん、周囲の方々の不安を解消するというポジティブな意味合いも持っている活動なのです。

遺される家族のため、身の回りを整理しておくこと

故人と遺族とを結びつけるキーワードとして、「遺言書」をイメージする方も多いのではないかと思います。もちろん、遺言書も終活の大事なファクターのひとつですが、それ以外の方法を用いて故人の意思表示ができるというメリットがあります。

人生、何が起こるか本当にわからないものです。突然のことで意思疎通ができなくなってしまった場合でも、事前に終活を行えていれば故人の遺志を尊重することができます。終活は、当事者となる自分のためだけでなく、遺される家族への最後の意思表示としても活用することができるのです。

【進め方編】何をすれば「終活」なのか?

厳密にいうと、終活においてこれをしなければいけない、というようなルールはありません。故人が故人の為に、家族の為に行う生前活動が終活であり、用意するものは人によって変わってくると考えていいでしょう。

ここでは、世間で終活として一般的に行われているものをいくつか、取り上げたいと思います。こちらでご紹介するものはもちろん、ご自身で思い付いた方法を実践してみてもいいかもしれません。

エンディングノートをまとめる

終活を行っている方の大多数が行っている方法のひとつが、エンディングノートをまとめることです。
エンディングノートとは、遺言書と違って法的な効力は持っていないものの、そのぶん自由に情報をまとめることができる使いやすいツールで、これまでの人生の出来事を棚卸するようなイメージです。

自分の人生がこれまでどういったものだったか、やり残したことがあったかなどを思い出しながらまとめていきます。そうすることで、後悔の無い人生を送るための手助けになったり、いま現在で自分が置かれている状況が明確になります。

なかには、貯金や証券、借金などの情報を記載して残しておく例もあるようです。万が一の際は、相続などの懸案事項も発生しますから、そういった資産情報がまとめてあることで親族の方々にとっては手間が少なくなるメリットもありますね。

エンディングノートが広く知られるようになった背景には、日本国内の状況が大きく由来していると考えられます。 かつての日本では隣近所同士のお付き合いが濃くありましたが、 核家族化や単身世帯が増加したことで「死」が「個」のものになったことが要因の一つです。孤独死というフレーズが広く認知されるようになったのも、同じ理由と考えて良いでしょう。

孤独死のおそれがある場合、死後どうなってしまうのかという不安が常につきまといます。その不安を払しょくするためのツールとして活用できるのが、このエンディングノートなのです。

葬儀社などでは、資料請求をすると簡易的なエンディングノートを無料で送ってくれるところもあるようなので、一度調べてみることをおすすめします。

自分が入るお墓を決める

自分の死後、どのように葬ってほしいかを生前のうちに考えておき、決めておくというのも終活のひとつです。代々続くお墓に入るケースも当然ありますが、ロケーションや墓石の種類など、好みのものを選びたいというニーズも最近は増えてきているようです。

いまや墓石はいわゆる石柱、立方体のようなものばかりでなく、実に様々なデザインのものが用意されています。ぜひ、自分好みのものを選んでください。

お墓の面倒を見てくれる方がいるのかどうか、という点も重要です。先に少し触れましたが、現在の日本は核家族化が進み、先祖代々からのお墓を継承できない(しない)ケースが増えてきています。家族の方ともよく話し合い、お墓を設置するのかしないのか、継承は出来るのか否かといったポイントを押さえておくことが必要です。

遺言書を書く

言わずもがな、人の死には相続問題が関わってきます。遺言書を残す目的は、故人の財産の相続に関して、故人の意思を反映させることです。死後の意思表示として、有効に活用することができます。

ただし、エンディングノートと違って遺言書には効力を発揮するためのルールが存在します。条件を満たしていないと、最悪の場合、遺言書そのものが無効とされてしまうケースもあり得るため、こちらは自分だけで用意せず、専門家のアドバイスを受けながら作成することがおすすめです。

また、資産の相続はもちろんですが借金などの負債が存在する場合、そちらも相続の対象となりますので注意しましょう。

私物を整理する

「もしも自分が突然死んでしまったら、いまこの部屋にある私物はどうなるんだろう」と、考えてみることも終活のはじまりといえます。自分が生きた証として、遺品を残したいと考える方もいるでしょう。しかし、遺品整理の段階でほとんどの場合は処分されてしまうと考えたほうが良いかもしれません。

ただ処分されるくらいであれば、自分と同じようにその私物を使ってくれる、保管してくれる人のところへ譲ることも検討しましょう。家族にとって価値のないものでも、同じ嗜好を持つ愛好家であればきっと大事にしてくれるはずです。

それ以外のものは、リサイクルショップなどに持ち込んで現金化するなどし、残った人生を豊かにするための予算にしたり、家族との時間を楽しむために使うのも良いですね。

ネットでよく語られる、「もしも自分が死んだときのハードディスクの取り扱い」にも通ずるものがあります。見られて恥ずかしいものがもしあるなら、生前のうちに片づけておきましょう。

こんなにある、終活体験のいろいろ

自分で用意すべきものについては、ここまででご紹介してきました。ここからは、自分の死後に起こるイベントを生前のうちに体験できる取り組みについて取り上げていきます。実際にどういうことが起こるかを踏まえることで、終活の大切さや重要性をさらに感じやすくなるでしょう。

入棺体験

読んで字のごとく、棺に実際に入ってみるという体験です。出棺に立ち会う機会はそれなりにありますが、棺そのものに触れ、中に入る機会というのは貴重な経験です。いざ棺に入り、蓋を閉じられ暗い環境に身を置くと、却って生きることについて更なる思いをはせる方もいるんだとか。

世間で話題になって以来、各所で終活フェアやセミナーが実施されています。入棺体験は、そういったイベントなどで参加することが可能です。お近くで開催された折には、終活の始まりとして体験してみるのもおすすめです。

遺影の撮影

体験という意味合いと少し離れますが、生前の若いうちに遺影を撮影しておくことも検討しておきましょう。自分好みの構図や表情、服装で撮影しておいた写真を使用することで、家族がいつまでも飾って置ける素敵な遺影にすることができます。

最近では終活ブームの勢いもあり、プロのカメラマンとメイクがついた遺影撮影プランなども登場しています。また、先ほどの例と同様に終活フェアなどに出展していることもありますので、検討してみてください。

散骨体験

火葬後の遺骨を細かく砕いて粉上にし、故人の希望の場所に撒くことを「散骨」といいます。海洋散骨が一般的で、自然葬のひとつです。

故人を自然界に還す、という意味合いで行われる供養の方法ですが、実はこれも生前のうちに体験することができます。もちろん、体験そのものは遺骨は使わず、小麦粉のようなもので代用します。

お墓に入らず、所縁のある土地に散骨してほしいというニーズもありますので、疑似体験できるというのはメリットが大きいですね。ただし、そこかしこに勝手に散骨しても良いというわけではありませんので、市町村の条例など、細かいルールは事前に確認するようにしてください。

まとめ 終活の意味とは?

終活そのものの意味は、以下の通りです。

1.自分自身の人生を振り返り
2.家族に何を残すのか、何を残さないのかを決めて
3.残りの人生を有意義に生きるための活動である

そんなことをして、意味があるのだろうか?と考える人もいるかもしれませんし、いつから始めたらいいのか?と疑問に思う方もおられると思います。

結論、終活を始めるのに早すぎるといったことはありません。万が一が起こってからでは、間に合わないことがあります。大げさかもしれませんが、今日、元気に過ごしていた方が、明日も同じように話ができるという保証はないのです。

自分のため、家族のため、知人のために有用な生前活動が終活です。人生を有意義に、健やかに過ごすため、早め早めの準備をおすすめします。

-終活

執筆者:

関連記事

遺族年金の手続きのイメージ1

遺族年金の受給手続きを解説!流れや必要書類は?

一家の大黒柱であるご主人が亡くなると遺族年金が支給されます。 残された遺族にとって、遺族年金は生活を続けていくための糧になるので、もらい忘れがないように手続きをしていく必要があります。 しかし、遺族年 …

公正証書遺言とは?のイメージ2

公正証書遺言とは?作り方と効力

遺言書には自筆遺言書と公正証書遺言の2つのパターンがあり、終活の一環として公正証書遺言の作成をしている方も多くなってきています。 ここでは公正証書遺言の作り方や効力などについてご紹介していきます。 目 …

身寄りがない人が死んだらどうなる?孤独死の葬儀は?

昨今、孤独死という言葉がニュースなどでよく聞かれるようになりました。孤独死ということは、身寄りがなく、弔ってくれる家族が居ない可能性が高いことを指しています。この記事では、身寄りがない人がもし亡くなっ …

終活の写真撮影サービスのイメージ

終活で遺影写真を撮影するには?サービス・費用

あなたの死後に1番家族の目に触れるであろうあなたの写真、それは遺影写真です。 遺影写真というと「お通夜までに家族が写真を選び、遺影にしてもらうもの」と思われている方も多いかもしれませんが、死後もずっと …

成年後見制度の相談窓口のイメージ1

成年後見制度の相談窓口はどこ?

成年後見性は認知症高齢者など、判断能力が無くなった方の権利を守る制度であり、利用する際は様々な手続きが必要になります。その為、成年後見制度を利用するためには、どのような手続きが必要なのか、どんな書類が …