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お葬式最初の儀式「納棺の儀」とは?マナーや服装

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納棺の儀の画像1
お葬式で最初に行う儀式に、納棺の儀式があります。

納棺の儀は、自宅や安置場所に運び込まれた故人を、お通夜の前に棺に納める儀式です。
お通夜や告別式に比べると語られることが少ない納棺の儀ですが、内容はどういったことをするのでしょうか。
また、マナーや注意することはあるのでしょうか。

今回の記事では、お葬式の最初の儀式である、納棺の儀について解説します。

目次

■臨終から納棺までの流れ

■納棺の儀とは
・納棺の儀では何が行われるのか
・納棺の儀のタイミング
・納棺の儀には誰が出席する?
・納棺の儀に出席する際の服装は?
・故人に着せる服
・棺の中には何をいれる?
・湯灌とは何か

■まとめ

臨終から納棺までの流れ

まずは、逝去から納棺までの流れを解説します。

病院で臨終が告げられると、医師から死亡診断書をもらいます。
病院には長く安置しておくことはできないので、臨終後すぐに葬儀社を手配することになります。

なお、この時に病院が提携している葬儀社を紹介されることがありますが、競合がいないためいい値になりやすく、後にトラブルになることもあります。
できれば葬儀社は事前に決めておきましょう。

葬儀社が来たら自宅か、または葬儀社の専用の部屋に遺体を運び、安置します。
お通夜までの間、葬儀社とお葬式の形態や費用など打ち合わせます。

お葬式の日程が決まったら、お通夜の前に納棺の儀を行います。

納棺の儀とは

「納棺の儀」というのは、故人を安置している布団から棺に納めるための一連の儀式をいいます。
映画の「おくりびと」でも有名になった納棺師という仕事がありますが、実際にはどんなことをするのでしょうか?
実は、映画では納棺師の仕事を主体にして映像化していましたが、実際は葬儀社が自社のスタッフによって納棺の儀式を行うようになっています。

本来、納棺の儀は遺族や親戚の手によって行われていました。
現在は葬儀社の担当者や納棺師などの専門スタッフによって担われるようになりましたが、遺族が立ち会って手を添えつつ納棺するしきたりは変わりがありません。

納棺の儀では何が行われるのか

納棺とは文字通りだと遺体を棺に納めることですが、儀式として行われるだけではありません。
たとえば「末期の水」と呼ばれる、故人の口元に水を含ませる習慣がありますが、これはお釈迦様が亡くなる前に水を飲んだことに由来するといわれています。
また旅立ちの後に喉が乾かないようにという気持ちから生まれたともいわれています。

その他にも故人の着替えをしたり、化粧を施したり、身だしなみを整えて最後のお別れの準備をします。
これらの一連の流れを「納棺の儀」といいます。

「納棺の儀」は遺族にとっては棺に納める前の、故人との近くで過ごせる大切な時間です。
また、地域のならわしなどのほかそれぞれの葬儀社によっても独特の儀式が用意していることもあります。
末期の水の後には、遺族全員の手で遺体を納めます。
棺は遺体と一緒に「副葬品」といわれる故人が愛用していた品を入れる習慣があります。
副葬品には火葬に影響する品物もありますから、依頼する業者の方などと相談するといいでしょう。
そして最後に棺の蓋を閉めて納棺は終了します。

納棺の儀のタイミング

「納棺の儀」は安置後から親戚が集まってくる通夜の前までの間に行うのが一般的です。
遅くとも通夜の開式2時間前には終えるようにします。

納棺の儀には誰が出席する?

一般的に「納棺の儀」は親戚が集まっているお通夜の前に行われることから、近しい親戚の人達が出席するケースが多いようです。
なお、キリスト教ではカトリックの場合は神父、プロテスタントの場合は牧師がそれぞれ納棺に立ち会い祈りを捧げる儀式をおこないます。

納棺の儀に出席する際の服装は?

お葬式などの法要に出席するときのマナーとして、服装に悩むことも多いでしょう。
納棺の際に立ち会う場合、基本的には、その後にお通夜という流れが普通ですから、喪服かまたは平服で参加することが多くなるでしょう。

しかし地域によっては納棺の儀は私服でというところもあるようです。
たとえばそのような「しきたり」が分からない場合は地域の人や、葬儀社の関係者に相談したほうがいいでしょう。
もし、平服でもよいといわれたら、黒や無地を基調にした私服を着て、カジュアルさが過剰に出ないような服を選びましょう。

故人に着せる服

仏式の場合は、まず遺体を死装束に着替えさせます。
死装束とは冥土へいくための旅支度の衣装になっています。
手足を守る手甲と脚絆を身につけ、足には草履を履かせます。

また、三途の川を渡るための六文銭を模した紙を頭陀袋に入れ、杖を持たせてあげます。

死装束というのは、全身が白一色の和服が一般的です。
多くの場合、縫い目の糸を玉留めせずに返し縫をしない縫い方で作られた和服を普段の合わせとは逆の左前で着せます。
これは生者と区別するためです。
以前は頭につける白の三角巾も死装束のひとつでしたが、顔の印象を変えないために最近ではこの三角巾はつけないことが多くなりました。

このような仏式の死装束として白い経帷子(きょうかたびら)をつけるならわしがあるのですが、最近では、浴衣や寝巻き、故人が愛用していた服を着せることもあるようです。
そうして冥土への旅支度が整ったら、ゆっくりと棺に納めます。この納棺の儀にかかる所用時間は30分~40分程度です。

棺の中には何をいれる?

故人の持ち物など棺に入れるものを副葬品といいます。
副葬品には故人の愛用していたもの等を選びます。

ただし、火葬の妨げになるような物を棺に入れることはできません。
具体的には金属類、ガラス製品、電池、カーボン製品などで、火葬炉の故障の原因となりますから入れられないようになっています。
また、スプレー缶やライターなどは破裂や爆発の恐れがありますから禁止されています。
他にプラスチック製のメガネは有毒ガスを発生させる可能性もあります。
大量の本や衣類なども可燃物ではありますが、多くの灰を出しますから入れないようにします。

また、孫などの存命中の人が写っている写真などは棺に入れないようにしましょう。
副葬品とは故人があの世に持っていく持ち物のようなものですから、生きている人が写っている写真が入っているとその人もあちらの世界へ連れて行ってしまうと考える人もいるからです。
故人が寂しくないようにという思いもありますが、写真を入れる場合は故人ひとりだけが写っているものや、許可を得たうえで家族だけが写っているものだけを入れるようにしましょう。
親族や友人などが写っている写真を棺に入れるのはトラブルのもとになるので避けてください。

副葬品としてあまり色々なものを入れてしまうと、返って遺骨を痛めてしまう恐れもありますから、副葬品は最小限に留めることが大切です。

湯灌とは何か

なお、納棺の儀の前に湯灌を行う場合もあります。
湯灌とは遺体を入浴させて洗い清めることで、故人が無事に成仏し現世の汚れや悩みなどを洗い流す意味もあって、古くから行われてきたものです。
湯灌によって身体を清め、身なりを整えて納棺するという流れになっています。
湯灌はもともと逆さ水にて親族の手により身体を清めるものでしたが、現在は湯灌の専門スタッフなどによって行われます。
逆さ水とは、ぬるま湯を作る時(お湯の中に水を入れていく)とは逆で、お水の中にお湯を入れてぬるま湯を作ることです。
遺体にお湯をかけるときに左手で柄杓に水を汲み、足元から少しずつ身体に向かってかけていきます。

まとめ

納棺の儀は、お葬式の一連の流れで一番最初にする儀式です。
現在では葬儀社のスタッフが行ってくれますが、遺族が側にいて見守る中するということは現在も変わりません。
タイミングはお通夜の前に行われます。

納棺の儀では、服や化粧などを整えて、故人の旅支度をします。
儀式に必要なものは葬儀社が用意してくれるため神経質にならなくても大丈夫です。
故人に着せたい服がある、副葬品として入れたいものがあるという場合は、持参しましょう。

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