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お葬式や遺体の写真撮影はしてもいい?マナーを解説

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葬儀の写真の画像1
最近はどんなことでもスマートフォンで写真を撮って、SNSにアップすることを日課にしている人も多いようです。

しかし仮にお葬式に参列して、いつものつもりで写真撮影をしようと思ったら、要注意です。

お葬式な厳粛な場面ですから、勝手に写真撮影をすることは厳に慎みましょう。

それでもどうしても撮影したい場合はどうしたらよいのでしょうか?
そこでここではそのようなお葬式でのマナー違反にならない写真撮影の方法について徹底解説します。

目次

■葬儀社による写真撮影はOK?
・遺族が遺影と共に写る集合写真
・葬儀の風景をおさめるスナップ写真
・葬式アルバム

■参列者による写真撮影
・どうして撮影する?
└葬儀も過ぎてしまえば思い出になる
└供花、供物の記録を残す
・撮影のマナー
└参列者の無許可の写真撮影は失礼にあたる
└必ず事前に許可をもらう
└遺族への配慮を忘れずに
└他の参列者にも配慮を
└よりベターな撮影タイミングは

■葬式や遺体の写真を撮ることの是非
・興味本位で撮影するのはNG
・「死=穢れ」という民俗的心情から来る写真撮影へのタブー意識
・身内が写真を撮ることは増えてきている

■撮影した写真のSNS投稿は許されるか
・遺族はどう思うのか?
・閲覧者はどう思うのか?

■まとめ

葬儀社による写真撮影はOK?

まずお葬式でも写真撮影が一般的に許容されている場合があります。それは葬儀社による写真撮影です。
葬儀社はどういうことで写真撮影が許容されているでしょうか。

遺族が遺影と共に写る集合写真

お葬式は遺族にとっては大変につらいことかもしれませんが、ある程度時間が経てば穏やかな気持ちで振り返ることのできる「思い出」であることも事実です。
またなかなか会えない親族に会える機会でもあります。
葬儀社はそのような思い出を振り返るときのために、遺族の意向があれば、遺影や祭壇を背景にした集合写真を撮ることがあります。

この写真撮影は何も葬儀社でなければいけないということはありませんから、遺族から依頼されれば一般の参列者の中から撮影する人が現れても問題にはなりません。

葬儀の風景をおさめるスナップ写真

同じような目的で、葬儀社が葬儀の風景を撮影する場合もあります。
祭壇の写真や、参列者が焼香をしている姿、あるいは故人と別れを告げている場面など、後で思い出として振り返ることの助けになるように写真撮影するのです。
これは葬儀社のスタッフが撮影したり、あるいは専門のカメラマンに依頼したりして行われます。

以上の写真撮影は、遺族の了解、あるいは遺族の希望で行われるものなので、マナー違反ではありません。
だからと言ってこの撮影に便乗して一緒になって自分の写真撮影することはマナー違反ですから注意しましょう。

葬式アルバム

葬儀社によっては、このように撮影した写真を、編集、デザインし、冊子の形に印刷、製本までしてアルバムを制作してくれるサービスを行っているところもあります。
この時に、自分たちで撮影した写真をデータで送れば、そのアルバムの中に一緒に入れてもらうこともできます。

参列者による写真撮影

以上は葬儀社が遺族の意向を受けて行う写真撮影ですが、参列者が撮影することを許容される場合はどのような時なのでしょうか。

どうして撮影する?

まずここで、お葬式の写真を遺族によって許可される場合はどのような時かを解説しましょう。

葬儀も過ぎてしまえば思い出になる

1つは遺族がある意味、悲しみを感じている反面、その葬儀を客観的な視点で見ている場合です。

そのような時には、この葬儀も終わってしまえば、いずれは思い出の1つになるはず、ということがわかっていますから、写真を撮影することを許可するのです。

特に、大規模な葬儀を行った場合それは故人の遺徳を示すことになりますから、遺族としても誇らしいでしょうし、あるいはなかなか会えない親族や知人が写真に納まっていれば、後で懐かしくその写真を見返すことができるでしょう。
単純に祭壇のデザイン性が非常に優れているたため、それを記念に撮影しておきたい場合もあるかもしれません。

供花、供物の記録を残す

葬儀に供花や供物をいただいた場合、あとで礼状を書いたりお礼の電話をすることが社会通念上のマナーです。
しかし葬儀はあわただしく過ぎていくものですから、誰が供花や供物を送ってくれたのかということが記録できないままま終わってしまうこともよくあります。そうなるとお礼ができないため、遺族は非常に困ってしまいます。

そのようなことにならないために、祭壇に飾られて贈り主の名前が立札で記載されている供花や供物の写真を記録しておくことは、むしろ推奨されることです。そうすれば特別に何かのメモを取らなくても、後でその写真を確認すれば、誰が供花や供物を送ってくれったかが一目瞭然なので、もれなくお礼の連絡をすることができ、礼を失することが避けられます。

撮影のマナー

ではどうしても写真に撮って残しておきたい場合は、どのようにしたらマナー違反にならないのでしょうか。

参列者の無許可の写真撮影は失礼にあたる

冒頭に書いたように、最近はスマートフォンで何でも撮影する習慣がついてきているため、写真に対する心理的なハードルが極めて下がってきています。

しかし自分がその場面の主体者である場合の写真撮影であればかまいませんが、自分が喪主や故人の家族ではない葬儀に参列した場合に、遺族の了承なく、記念になるからと言って勝手にスマートフォンで撮影したりすることは、極めて問題ある行動です。

仮にその心理のベースは故人に対する親愛の気持ちだったしても、そのような無許可の写真撮影は非常に遺族の心証を害しますから厳に慎み、絶対に行わないようにしましょう。

必ず事前に許可をもらう

まず自分が喪主家の人間でない場合は、写真撮影をする上では、必ず事前に喪主の許可をもらいましょう。

また僧侶によっては葬儀中に写真撮影されること、あるいはシャッター音がすることを非常に嫌がる人もいます。
ですから喪主だけではなく、僧侶の許可も必要です。
ただし僧侶に事前に許可を取ることはタイミング的に不可能ですから、葬儀社を通じて許可を取るようにしましょう。

また親族の中にも、葬儀を写真撮影することについては非常に神経質になる人もいます。
ですから喪主の許可を取って写真撮影をする場合であっても、葬儀が始まる段階で、今回は記録のために写真撮影を行うということを、司会の方から全員にアナウンスしてもらいましょう。

遺族への配慮を忘れずに

仮に遺族から葬儀での写真撮影を許可されたとしても、無遠慮にカメラのシャッターを切ることはやめましょう。
特に読経中や、知人や親族が弔辞を読んでいる場合などは、誰しもが厳粛な気分でいるタイミングですから、写真撮影を行うことはタブーです。

さらには、棺の中の故人の周りに花が飾る出棺直前の儀式は、遺族と故人が最後のお別れをする重要なタイミングです。
写真の点から言えば絶好のシャッターチャンスであることも事実ですが、しかしこの時にシャッター音が響くのは、感興に水を差します。
したがってこのタイミングでも写真撮影も基本的にはNGです。

どうしても写真撮影をしたい場合、あるいは遺族から頼まれて葬儀の記録を残す場合は、「きれいな姿を残しておきたいので」などと断ったうえで、遺族が最後の別れをした後に、素早く写真撮影するのがマナーです。

他の参列者にも配慮を

また遺族だけではなく、一般の参列者の中にも、葬儀を写真撮影することに違和感を持つ人もいます。
仮に自分が親族で、可愛がってくれた祖父と最期の撮影をしたい、と思ったとしても、それを写真に撮影することは不謹慎だと思われてしまうかもしれません。

ですから、あとあと誰からも非難されないようにするためには、写真撮影は参列者が入場する前の、葬儀がまだ始まっていないタイミングなどに行うようにしましょう。

よりベターな撮影タイミングは

もしも喪主家などが、故人の姿と一緒に写真撮影したいという場合も、一般の参列者が斎場に入場する前のタイミングや、通夜の参列者が帰った後、あるいは告別式の日の朝に、葬儀社のスタッフに棺の蓋を外してもらうなどして、落ち着いた状態で撮影することがベターです。

葬式や遺体の写真を撮ることの是非

ここで、なぜ人は葬儀や遺体の写真を撮影することをタブーを破っていると思うのか、という点についても解説しておきましょう。
葬儀での写真を撮影してはならないのかが腑に落ちない人はしっかり読んでおいてください。

興味本位で撮影するのはNG

写真撮影の目的は記録のためだけではありません。
人間が写真撮影したくなる時の背景には、そこに「興味」という心理が働いていることがほとんどです。

したがって、葬儀を写真撮影することは、人間の死、あるいは、遺族の悲しみを興味本位にとらえている、ということです。
したがってその気持ちが伝わってしまうために、非常に気分を害する人がいるのです。

「死=穢れ」という民俗的心情から来る写真撮影へのタブー意識

また日本人である以上、古来から受け継いできた日本人ならではの民俗的な心情があります。
そのひとつが、死を穢れているものだと考える価値観です。

したがって、穢れているものを撮影することは、その穢れをフィルムなり、データに転写することになってしまうため、この心理を自覚しているかしていないかに関わらず、何となく葬儀の写真撮影は禁止されていることを犯しているような気がしてしまうのです。

身内が写真を撮ることは増えてきている

ただし、最近では故人の身内が写真を撮ることはそれほど珍しくなくなってきました。

一つには、記録用に撮影するということがあります。
葬儀の祭壇や会場などの写真を撮っておけば、規模はどれくらいだったかなどが分かります。
また、慣習が許した上で事前に許可をもらっていれば、読経中の写真を撮っておくことで、何宗の僧侶が何人来たのかということも分かります。
こうした記録を残しておくと、次に同じ家で葬儀を出すときに大変参考になります。

もう一つには、故人を偲ぶために、スマホで遺体を撮影しておくということも増えてきました。
普通はかなり近しい人が撮影します。
こちらは葬儀中には限らず、納棺の前後で撮る人もいるようです。
身内でもないということであれば必ず遺族の許可が必要でしょう。

撮影した写真のSNS投稿は許されるか

仮に写真撮影の許可が遺族から得られたとしても、その写真を自分のFacebookやインスタグラムと言ったSNSに投稿してしまうことについては、極めて慎重になるべきです。その理由は以下の通りです。

遺族はどう思うのか?

SNSへの投稿は、原則人に見てもらうことを前提としています。
不特定多数の人が見られるようになっていることが基本のツールも多いです。

葬儀は、どれだけ多くの人が参列しようと、本質的には極めてプライベートな儀礼です。
プライベートなことを、勝手に見も知らない第3者に拡散されることは、故人や遺族にとっては非常に嫌なことでしょう。
身内の死や遺族の悲しみが、人に見せるためのネタとして扱われている印象を与えかねません。

閲覧者はどう思うのか?

SNSは、基本的には不特定多数の人が閲覧できるようになっています。

先述の通り、日本では古来の信仰から「死」をタブー視します。
言い換えれば、「死」にまつわるものは触れるべきではないとする考え方が根付いているということです。

なので、遺体や葬儀の写真を誰でも見うる場所に公開するということは、タブー意識に反します。
少なからぬ人がお葬式や遺体の写真をみて不快に感じるでしょう。
加えて、リンクではなく写真をそのまま投稿してしまうと、閲覧者は唐突に遺体やお葬式の写真を目にすることになります。
閲覧者は見る・見ないの選択ができません。

以上のような理由があるため、ほとんどの場合、葬儀の風景や故人の写真をSNSに投稿することは重大なマナー違反とみなされます。

実際にSNSの投稿に関して検索すると反対意見が目立ち、賛成意見を見つけることはかなり難しいです。
検索で出てきた意見が全てではありませんが、参考にはなるでしょう。

ですから、どれだけ故人と親しかったとしても葬儀や遺体の写真をSNSにアップしないのがマナーです。

まとめ

葬儀は極めて厳粛な儀礼であり、なおかつ遺族を含めた参列者の中には深く悲しんでい人もいる場面です。
その葬儀で、興味に任せて無遠慮に写真撮影をするのは、故人や遺族、参列者にとって失礼なことです。
身内でもなければ、基本的に葬儀で写真撮影することは控えましょう。

もしもどうしても撮影したい場合は、必ず喪主家の許可を取るなど、慎重に慎重を重ねた配慮をしましょう。

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