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葬儀

葬式と告別式の違いは?お通夜や葬儀との違いも

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葬式と告別式のイメージ1

亡くなった方を弔うために行われる儀式を、葬式や告別式などといいます。
どちらも故人の冥福を祈り供養するものであるため、大した違いはないように感じる方もいるでしょう。

しかしよく見てみると、 葬式と告別式には大きな違いが存在します。
このため葬式や告別式の準備を行う喪主などは、葬式や告別式、お通夜などの違いを知っておくと、行う目的の理解や段取りで役立つでしょう。

また参列者にとっても、葬式や告別式などの違いをあらかじめ理解しておくことで、どのような流れで進むのかを知るうえで便利です。
そこで今回は、葬式や告別式の違いを、お通夜や葬儀との違いにも触れながらご紹介いたします。

葬式と告別式の違いは?

葬式に告別式、両方とも特に違いが感じられないうえ、一般的には同じような意味で使われがちです。
はたして、葬式と告別式のどこに違いが存在するのでしょうか。

葬式は告別式と葬儀の総称

まず葬式とは、当日に行われる主要な儀式のことです。
正確には「葬儀・告別式」と呼ばれ、後で見るように告別式は葬式の一部分を指します。

葬儀当日には葬式に加えて、火葬や精進落としも行われますが、葬式はあくまでも当日午前中に行われる主要な儀式のみを指すものです。
葬式での主な内容として、読経と弔事・弔電の紹介、焼香、喪主の挨拶が行われます。

無宗教葬でも葬式は使われる

現在さまざまな形式の葬儀が行われている日本で、宗教的な要素がないのが無宗教葬です。
無宗教葬の場合であっても、葬式という言葉は使われます

葬式を構成する葬儀と告別式のうち、葬儀は後で触れるように宗教的な儀式を意味しているため、無宗教葬で「葬式」を使うのはおかしく見えるでしょう。
しかし葬式自体は、故人を弔うための儀式であることから、宗教と無縁である無宗教葬でも葬式は普通に使われます。

告別式は葬式後半の社会的な儀式

一方告別式は、葬式の中でも後半に行われる社会的な儀式のことです。
別の言い方で書けば、葬式の参列者たちがご遺族と一緒になって、故人と最後のお別れをして見送るために行われます。

告別式は葬式の式次第でも、弔事・弔電の紹介と焼香が中心というように、故人の最期を社会的に広く知らせ、故人と親しい人たちが立ち会う中でお別れの式を行う部分です。

葬儀は葬式前半の宗教的儀式

葬儀も葬式や告別式と同じ意味で使われることが多いです。
ただ厳密には、葬式でも告別式に先立って行う宗教的な儀式を指します。

つまり僧侶など宗教者と故人のご遺族が、読経などを通じて故人の冥福や成仏を祈るためのひとときです。
そして仏式の場合は読経のほかにも、引導と呼ばれる故人の成仏に必要な専門の法語も唱えられます。

参列者たちには関係がないように見えますが、参列者も葬式で葬儀が行われている間は、静かにお経に耳を傾けたり故人のことを思ったりすると良いでしょう。

広い意味では故人を弔う一連の流れを指す

葬儀には、故人を弔う一連の流れを指す場合もあります。
具体的には、臨終直後にご遺体を搬送・安置・納棺し、葬儀会場でお通夜や葬式(葬儀・告別式)を経て、火葬や精進落としまで行う流れです。

このため、ご遺族からのお知らせで使われる「葬儀」や「葬儀の日程・場所」というような場合、故人を弔う一連の流れを指すと考えて良いでしょう。

葬式と同じ意味になることも

また葬式、つまり火葬前に行う儀式である葬儀・告別式と同じ意味で「葬儀」を使う場合もあります。
特に葬儀のお知らせで、通夜の案内に続けて「葬儀」と使う場合は、葬式と違いがないと考えて良いです。

お通夜と葬式・告別式の違いは?

葬式や告別式、葬儀とよく似た言葉には「お通夜」もあります。
ただお通夜は、葬式や告別式などに比べると、区別しやすい言葉です。
お通夜と、葬式・告別式などはどのような点で違いがあるのでしょうか。

お通夜は葬式・告別式の前日に行う

お通夜は葬式・告別式とは違い、葬式の前日に行われる儀式です。
故人が本当に亡くなったのかを確認する方法がなかった時代、ご遺族などがご遺体の様子を見たり、蘇生を期待したりする意味で一晩中番をしたことに由来があります。

現在では上記で見たようなご遺体の番をする意味に加えて、葬式当日に参列できない方たちが故人とお別れするために参列する儀式も意味します。

現在では半通夜も

お通夜で行われるご遺体の番については、半通夜と呼ばれる、比較的短い時間で行うものが一般的になってきています。

本来は一晩中徹夜してご遺体を見守るものでしたが、最近では葬儀の会場として葬祭場も選ばれるようになってきました。
このため、防犯や防火の意味で一晩中通夜の番をするのが難しいケースも増えてきました。

加えて、葬儀や葬式でのご遺族の負担を軽減する傾向も強まってきているため、3時間ほどで切り上げて、翌日の葬式に備えて休むケースも多いです。

お通夜と葬式・告別式への参列は都合に合わせて

お通夜と葬式・告別式のお知らせが回ってきたとき、両方参列できる場合やどちらかだけに参列できる場合があるでしょう。
はたしてお通夜や葬式・告別式には、どの程度参加すれば良いのでしょうか。

できれば両方参列が望ましい

お通夜と葬式・告別式へは、できる限り両方に参列するのが望ましいとされています。
特に故人のご遺族や故人と親しかった知人・友人の場合は、なるべく心から故人を悼んだりご遺族に誠意を示したりする意味でも、両方参列するべきです。

ただしお通夜または葬式・告別式の日が、仕事や用事で都合が悪いという場合も多いでしょう。
このような場合は、参列できる方に参列して、故人ときちんとお別れを済ませると良いです。

両方参加の場合は香典に注意を

もしお通夜と葬式・告別式の両方に参列する場合は、香典に注意が必要です。
具体的にはお通夜でも葬式・告別式でも1度ずつ受付を行うために香典をお渡しする機会がありますが、両方参列する場合はどちらかでお渡しします。

2度に分けて香典をお渡しすることは、不幸が連続することを連想させて縁起が悪いとみなされるためです。
ご遺族などに不快な思いをさせないためにも、両方参列する場合でもどちらか一方でお渡しすると無難でしょう。

お通夜と葬式・告別式の日程や所要時間、流れは?

葬式・告別式やお通夜を主催するにせよ、また参列するにせよ、日程や所要時間、流れを知っておくと、準備や当日の立ち居振る舞いの上で役立ちます。
ここではお通夜の場合と、葬式・告別式の場合に分けて見ていきましょう。

お通夜の場合

お通夜の場合は、儀式自体は葬式・告別式の前夜、18時または19時から開式し、1時間ほど行われます。
なお閉式後の通夜振る舞いや通夜の番まで含めると、短くても5~6時間、通夜の番が一晩中になる場合はより長めです。
お通夜の具体的な流れについては、以下の各項目でご紹介いたします。

開式・読経

開始時刻になると、司会が開式を宣言し、僧侶が会場に入って着席します。
僧侶が着席すると読経が始まり、約30~40分にわたって続くのが一般的です。
ただし読経の時間は、実際に読み上げられるお経の長さにも左右されます。

焼香・法話

読経が終わると、焼香が行われます。
喪主・ご遺族・ご親族・そのほかの参列者というように、故人と関係の近い順に行われるのが通例です。

焼香が終わると、5~10分ほど僧侶が簡単に法話を行います。
内容はそれほど難しいものではなく、世間の話とも絡めて仏の教えに触れるものです。
ただし最近では法話を省略するケースも増えています。

喪主の挨拶・閉式

焼香や法話が終わると僧侶が退場し、喪主がご遺族を代表して挨拶します。
所要時間は5分程度で、お通夜に参列していただいたことに感謝するとともに、翌日の葬式・告別式の案内などをするのが一般的です。
挨拶が終わると司会が閉式を宣言して、お通夜の儀式が終了します。

通夜振る舞い・通夜の番

お通夜の儀式が終わると、別室で通夜振る舞いという会食が行われます。
参列者全員またはご親族のみで故人のことを語り合いながら食事をするもので、喪主の挨拶と献杯から始まり、1~2時間ほど続くのが一般的です。

通夜振る舞いが終わると、ご遺体の番をする通夜の番に移ります。
地域やご家族によって、一晩中番をする場合と半通夜で早めに切り上げる場合があります。

葬式・告別式の場合

葬式・告別式は当日の10時または11時から始まり、約1~2時間ほど行われるのが一般的です。
多くの地域では火葬に先立って行いますが、東北地方などのように火葬後に行う点で違いが見られるケースもあります。

開式・読経

開始時刻になると司会が開式を宣言するとともに、僧侶が入場・着席します。
そして僧侶の読経が始まり、こちらもお通夜の場合と同じくお経の長さにもよるものの約30~40分ほどの長さです。

読経に続いて、僧侶は故人の冥福や成仏を願って引導と呼ばれる専門の法語を唱えます。
引導を唱え終えると、宗教的儀式としての葬儀が終わり、社会的儀式としての告別式に移る流れです。

弔辞・弔電の紹介と焼香

告別式ではまず、故人に寄せられた弔辞・弔電が紹介されます。
弔辞の紹介では、故人と関係の深い数人がお悔やみの言葉を伝え、弔電の紹介では喪主が選んだものが読まれるのが一般的です。

続いて参列者全員で焼香が行われます。
お通夜の場合と同じように、喪主・ご遺族・ご親族・一般参列者の順番です。

喪主の挨拶・閉式・出棺

焼香が終わった後は、喪主が挨拶します。
告別式の場合はお通夜での挨拶に比べると具体的で、参列への感謝のほか、故人のエピソードに触れることも多いです。

挨拶が終わると閉式が宣言され、引き続き棺の釘打ちと出棺に移り、火葬場で火葬が行われます。

まとめ

葬式と告別式の違いについて、お通夜や葬儀とも比較しながら見てきました。
今回触れてきた内容を端的にまとめれば、以下の通りとなります。
あらためて一緒に振り返っていただければ幸いです。

  • 葬式は当日に行う主要な儀式そのものを指すのに対し、告別式は葬式の中でも弔事・弔電の紹介や焼香を中心とする社会的儀式のことである。
  • 葬儀は広い意味では故人を弔う一連の行為を、狭い意味では葬式の中で行われる読経を中心とした宗教的儀式を指す。
  • お通夜はもともとご遺体の番のみを指していたが、現在では葬式の前夜に行われる儀式も含まれる。
  • お通夜は18時か19時に開式し、読経や焼香を中心に1時間ほど儀式を行った後、通夜振る舞いや通夜の番が行われる。
  • 葬式・告別式は10時か11時に開式し、読経や弔事・弔電の紹介、焼香などを1~2時間ほど行う流れである。

葬式と告別式は非常によく似ていますが、葬式の方が告別式より広い意味を持つ点で違いがあります
葬儀の準備や参列をする場合、葬式と告別式の違いをよく理解したうえで、使い分けると良いでしょう。

また葬儀やお通夜との違いも知っておくと便利であるうえ、流れや所要時間、日程に関する知識も葬儀全体の準備で重宝します。
葬儀に関わることになった際は、今回触れた内容を思い起こしていただけると良いでしょう。

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