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葬儀

友引にお葬式はできない?通夜・葬儀の日程と友引の関係

投稿日:2018年10月3日 更新日:

友引の葬儀の画像1

友引にお葬式をしてはいけないという話を聞いたことがありますか?

昔から人は何か新しいことをするときには、カレンダーや手帳に書かれている六曜を気にされる方は多くいます。
結婚式はおめでたい日の大安、仏滅はお祝いごとを避けるなどと言われていて、葬式に関しては友引の日はしてはいけないというのもその一つでしょう。
しかし、友引を避けて人の亡くなる日をずらすということはまず考えられません。

今回は、友引にお葬式をしてはいけない理由や、友引の葬式をするときはどうすればいいのかを解説していきます。

友引に葬式を避ける理由

友引に葬式を行うのは友達も一緒にあの世へ引っ張っていくという理由で、縁起が悪いと思われています。
実際に友引のお葬式は親族、特にご高齢の人が嫌がることも多いでしょう。

ところが、友引や仏滅など六曜とは何の関係もなく、友引に葬式を行うと友達を引っ張るというのは単なる迷信にすぎません。

では、どうしてこのような迷信が深く、根付いてしまったのか、友引の本来の意味について解説していきます。

友引の意味

友引とは六曜の一つで、もともとは「共引」という文字が使われていました。
六曜とはその日の吉凶などを定めた6種類の日です。カレンダーや手帳に記されているのを見たことがあるでしょう。

六曜の期限は中国と言われており、「先勝→共引→先負→仏滅→大安→赤口」の順で繰り返します。

共引は先勝と先負の間にあって、勝負事の決着がつかない日、引き分けになる日という意味でした。

しかしこの「共引」は5・6世紀頃、日本に伝わった陰陽道の中にある「ある日あることを行うと友に災いが及ぶ」とする友引日と混同されたと考えられており、現在では「共引」という字は使わず、本来の意味でも使われなくなっています。

友引は火葬場と葬儀屋の休業日

友引の日は、火葬場の休業日としている自治体が多いのですが、複数の自治体が合同で運営している火葬場は友引の日の休業を廃止している自治体も増えてきています。

また、葬儀屋の多くは火葬場の休業日、葬式を行う人が少ない友引の日が休日になっていますが、近年では365日24時間体制で営業している業者や葬儀屋もあります。

お通夜と友引の関係

迷信から友引の日は葬式を避ける人が多くいらっしゃいますが、お通夜の場合は友引を避ける必要はありません。
ただし上述の通り、火葬場の休業日には注意しましょう。

ただし、友引明けは火葬場が混みあうことがあります。
通夜を友引にして翌日に告別式と火葬を行おうとしても火葬場に空きがないことがあります。

火葬場の休業日が友引になっている自治体では、できれば友引と友引の前日ではない日にお通夜をした方が無難になります。

友引でも葬式は行える

そもそも仏教と六曜の友引が関係ないものなので、もちろん仏式の葬儀を友引にすることを禁じる決まりはありません。神式やキリスト教式にしても同様です。
したがって、気にならなければ友引に葬儀をしてもいいでしょう。

ただ、昔から信じられてきた「葬式は友引にしてはいけない」という考えを持っている人もいるので、葬式を行う場合は親族を含め周りの人に理解してもらう必要があります。

ただ、最近では六曜を気にしない方や若い人は、「迷信だから気にしない・・」、「六曜にはいろんな解釈があるから・・」、「みんなでお別れできるのなら友引でも問題はない」などの考えを持っている人もいます。
参列する人もこのように迷信を気にしないのであれば、友引に葬儀をしても良いでしょう。

友引の葬儀がいいかは地方にもよる

友引に葬式は絶対に行わないという地域もあれば、友引でも葬式を行う地域もあります。

全国的にみると、慣習や習俗に従うことが多いのは中部地方で、関西では友の身代わりになる人形を棺に入れて葬式を行う地域もあります。

ただ、友引に葬式を行うのかどうかの最終判断は喪主の判断にはなり、葬儀日程の問題、お寺様の都合、遠くから来てもらった親戚の都合などを考慮して葬式の日程を決める人も増えてきています。

友引人形

本来の友引の意味からすると友引の日に葬式を行っても何ら問題はないのですが、実際問題として友引のお葬式が嫌な人もいます。

とはいえ、葬儀日程の問題、お寺様の都合、遠くから来てもらった親戚の都合などを考えると、どうしても告別式が友引になることもあります。

そのような場合は、友引人形を使うことがあります。

友引に葬式をしない理由は、「亡くなった人が友や周辺の人を引っ張っていく」という迷信からきているので、道連れの身代わりになる人形を棺の中に入れます。

身代わりになる人形を友引人形といい、故人が好きだった人形や洋風の人形、動物のぬいぐるみなど、どんなものでも大丈夫です。

ただ、人の身代わりという意味では人の形をしているほうがいいです。

身代わりになる人形がない場合は、葬儀屋で用意してくれるところもあるので聞いてみてください。

友引の葬式に行っても大丈夫

友引の日に葬式を行っても何ら問題はないので、友引の葬式に参列するのも同様に問題がありません。

ただ、参列する本人が気にしていなくても、周りで気にする人もいます。

そのようなとき、小さな鏡の鏡面を外側に向けて洋服や喪服の帯の中に忍ばせるというおまじないがあります。

どうしても葬式に参列しなければならないときは、このようなおまじないをすることで気やすめにはなります。

友引以外の日でも葬式は行える

友引以外にも六曜には、仏滅や大安、赤口などがありますが、それらの日にも友引と同じように迷信があるのではと気にされる方がいるかもしれません。

友引以外の仏滅や大安、赤口などの日に葬式を行っても大丈夫です。

浄土真宗では親鸞が「日の吉凶を選ぶことはよくない」と和讃で説いていて、迷信を否定しています。
和讃とは和語を用いてほめたたえる賛歌のことです。

ここからは、それぞれの日の意味などを含めて、葬式との関係をみていきましょう。

仏滅の葬式

仏滅の意味は、釈迦の命日で、何事にも凶とされる日になります。
ですが、仏教の教義として仏滅に葬儀を行ってはいけないということはありませんので、仏滅に葬儀をしても問題ありません。

仏滅は縁起が悪いから葬式を行ってはいけないという人は少なからずいますが、中には仏滅に葬式を行いたいという人もいます。
仏滅に葬式を行うのは、釈迦の命日である2月15日が旧暦では仏滅にあたるという理由からです。

なお、仏滅には慶事を避ける傾向にありますが、物事が一度滅して新たに始まるという理由から引っ越しにはいい日とも言われています。

大安の葬式

大安は万事においていい日とされていますが、大安に葬式を行っても大丈夫です。

結婚式や建物の引き渡しなどの祝いごとを大安に合わせて行うことが多いので、大安はおめでたい、喜ばしいなどのイメージが定着しています。

おめでたい、喜ばしいイメージの大安に悲しみを感じる葬式を行うのは、参列者から嫌がられる可能性もあります。

繰り返しにはなりますが、仏教と六曜には何の関係もないので、大安の日に葬式を行っても問題はありませんが、親族や周りの人の理解を得ることも大切です。

赤口の葬式

赤口(しゃっく、しゃっこう、せきぐち とも言う)は仏滅に次ぐ良くないとされている日ですが、やはり赤口に葬式を行っても大丈夫です。

赤口には、「赤」という文字が使われていて、その文字から火や血などを連想させるので、火事や傷、ケガなどに注意する日、お祝い事や新しい事を始めるにはよくない日、引っ越しも極力避けたほうがいい日になります。

何事にも向かない悪い日と言われていますが、お昼をはさんだ前後1時間の11:00~13:00だけは吉とされているので、赤口の日にお祝い事や新しい事をする場合は、この時間帯の中で終わるようにすれば大丈夫です。

お盆と年末年始の葬式

お盆と年末年始の葬式ですが、基本はお盆でも年末年始でも葬式をすることはできますが、お盆の葬式は行いづらく、年末年始の葬式は難しいと考えてください。

ここからは、それぞれについて詳しく解説していきます。

お盆の葬式

お盆の葬式ですが、一般的にお盆と言われる期間は8月13日から16日に日になりますが、火葬場はあいていますし、葬儀屋も営業しているので、葬式を行うことは可能です。

ただ、お盆の期間のお寺さんは、お盆の法要や檀家まわりなどで忙しく、お葬式をお願いしても「時間がとれないので、葬式の時期をずらしてくれないか・・」という話になってしまうことがあります。

お寺さん以外にも参列してくださる人も帰省や旅行など遠方に出かけていたり、遠くに住む親戚に来ていただく場合、帰省ラッシュに巻き込まれてしまい、葬式に間に合わないといったこともあります。

このようにお盆の時期に葬式自体を行うことは可能なのですが、お寺さんや参列してくださる方々の状況などから判断すると、葬式の日程調整が難しくなってしまい、葬式が行いづらくなります。

年末年始の葬式

年末年始の葬式についてですが、年末年始にあたる12月31日から1月3日までの期間は、ほとんどの地域で火葬場が休業していて火葬ができないので、実質的に葬式を行うのは難しくなります。

ただ、葬儀屋は年中無休で営業しているので、ある程度の対応はしてもらえます。

年末年始に身内が亡くなった場合の注意点は、

・葬儀屋に連絡して葬式が行える日までの遺体の安置などを含めて相談する
・お寺さんへの連絡を早めにする
・金融機関が休みなので、現金を用意しておく

の3点になります。

まず、遺体の安置についてですが、年末年始に亡くなった場合は、火葬ができるまでの間、数日間ドライアイスで利用して遺体を守らなければなりません。

また、年明けの火葬場は混みあっている可能性もあり、年が明けても数日待たされることも予想されるので、エバーミングという安置方法も含めて、葬儀屋に相談してみてください。
エバーミングとは、遺体を消毒や保存処理をして長期に保存できるようにする技法のことです。

次にお寺さんへの連絡についてですが、年末年始はお寺さんも多忙なため、早めに連絡を入れて予定をおさえるようにしてください。

年末年始は金融機関が休みになるので、病院への支払いやお寺さんへのお布施などの出費が予想されるので、ある程度の現金は事前に用意するようにしてください。

まとめ

ここまで、どうして友引に葬儀をしてはいけないのか、お通夜と友引の関係、友引の葬儀をするときはどうすればいいのか、仏滅の葬儀はいいのかなど、友引と葬儀の関係について解説してきました。

ここまで読みすすめていただけているのなら、友引にお通夜や葬式を行っても問題がないことをご理解していただけているはずです。

とはいえ、友引に葬式を行うのは、火葬場や葬儀屋の休業や親族を含め周りの人に理解などを考えるとハードルは高くなってしまいます。

やむを得ない事情などで友引にお通夜や葬式を行なわなければならないときは、これまで解説してきたことを参考にしてください。

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