遺影写真は、一昔前までは、モノクロで紋付を着て、どちらかというとかしこまった顔をしているものが一般的でした。
しかし、最近では、故人が生前お気に入りだった写真や、遺族が好きな写真を使う人も増えてきました。
では、遺影に向いているのは、どのような写真なのでしょうか。
遺影写真に必要な条件
遺影に使う写真は、決まった形でないといけないものではなく、スナップ写真でもまったく問題ありません。
カジュアルな服装を正装に合成したり、背景に花や景色を加えるなど加工もできるからです。
ただし、スナップ写真から遺影写真にするものを選ぶ場合には、以下のような点に留意しましょう。
1) ピントが合っている
スナップ写真を遺影に使う場合は、10倍以上に拡大して使うので、ピントが合っている写真であることが必要です。ピンボケ写真を修整するのは限界があります。
2) 大きく写っている写真
スナップ写真を遺影に使う場合は、10倍以上に拡大して使うので、多く写っている写真の方が鮮明です。なるべく大きな写真を選びましょう。
大きさを考えると、単独写真かせいぜい2、3人で撮った写真を選ぶようにしましょう。
集合写真は、いくら高画質で取り込んでもボケボケになってしまいます。
服装について
スナップ写真のカジュアルな服装を、以前は、喪服に着替えさせたりするのが当たり前でしたが、最近は「故人らしさが出ている」ということで、そのまま使用することも多くなっています。
また、正面を向いている顔の写真ではなく、横を向いている顔の写真を使うことも多くなっています。
背景について
背景を加工する際の背景色は、モノトーン系やブルー系が多いようです。
特にブルーやグレーは、日本人の肌の色と相性が良いので好まれるようです。
肌の色、服の色、背景色を同系色にすると、顔だけが浮いたような印象になってしまうので要注意です。
背景色を選ぶときは、色見本によって全体をイメージしながら選びましょう。
最近は背景も変えず、スナップ写真そのままに使う人も増えてきているようです。